故美空ひばりさん(享年52)の生誕82年を記念した「美空ひばり生誕祭」が、ひばりさんの誕生日の29日、東京・浅草公会堂で行われ、ひばりさんのレコードやCDなどの生涯売り上げ枚数が、1億枚を突破したことが発表された。

日本コロムビアの集計によると、令和元年現在のひばりさんの生涯売上枚数は1億1700万枚。内訳はアナログレコードがシングル4850万枚、アルバム2150万枚。カセットテープが2650万枚、8トラックテープが900万本、CDが1150万枚。

ひばりさんが亡くなった平成元年(89年)の段階の生涯売上枚数は9690万枚。当時90万枚だったCDが、平成で特に大きく伸ばした。

イベントではスクリーンに「前人未到の大記録」と表示された。ひばりさんの長男で、ひばりプロダクション加藤和也社長は「ありがたいことに、他界してからそこをきっかけに若いファンの方が、美空ひばりって何だろう、というところから、この数字につながった」と話し、「2世代超えて、平成元年(以降)に生まれた方も、ウチのおふくろを知ってくださっている現状を見ると、うれしい限り。次の目標は令和生まれのお子さん達に、僕が還暦過ぎたころにごあいさつできたら」と笑顔を見せた。

過去には、故三橋美智也さんがレコードのプレスが1億600万枚あったとされる。オリコンの集計では、88年デビューのB’zで、平成30年間のシングルとアルバムの累計が8262・4万枚。阿久悠さんや秋元康氏の作詞シングル、小室哲哉のプロデュース曲などは1億枚を超えるが、単一アーティストとしては、異例の多さとなる。

この日、生涯最後のシングル「川の流れのように」がEP、8センチCD、カセットテープ、12センチマキシCDの4形態で再発売された。同曲の作詞は秋元康氏。今月28日には指原莉乃(26)が福岡で行われた「11年ありがとう感謝祭」で歌ったことを伝えられた加藤社長は、「今度どこかで、お会いできるか分からないですけど、お礼が言えます」と喜んだ。

生誕祭はひばりさんの年齢にちなみ「第82回」と銘打たれ、加藤社長のあいさつのほか、ひばりさんと親交の深かった神津カンナがトークイベントとレコード鑑賞会などを行った。

また、ひばりさんの楽曲を使用する予定の今年8月の横浜でのイベント「Bon for AFRICA(アフリカ盆踊り)」の発起人で、日本舞踊家の孝藤右近氏、楽曲アレンジを担当するDJ KOOも登壇した。