お笑いコンビ、千原兄弟の千原せいじ(49)が29日、闇営業問題に揺れる所属の吉本興業にカツを入れた。

この日、都内で著書「プロに訊いたら驚いた!ニッポンどうなん?」の出版記念イベントの前、報道陣の囲み取材に応じた。

前日28日、大崎洋吉本興業ホールディングス会長(65)が、訪問先のタイ・バンコクで共同通信の単独インタビューに答えて「本当に申し訳ない」と謝罪していた。せいじはこの日、「最初に記者会見するべきだった。完全にうちの会社のミスだと思います」と断言した。

雨上がり決死隊の宮迫博之(49)、ロンドンブーツ1号2号の田村亮(47)、スリムクラブなど、吉本興業では所属芸人計13人が、反社会的勢力の会合に出席してギャラを受け取っていたとして、謹慎処分を受けている。

会見に続くトークショーでせいじは「記者会見して、全部話していればよかったんや。そうすれば、記者も話すことがなくなって1日で終わっていたのに」と振り返った。謹慎処分を受けた芸人たちが、謝罪会見を開くことについては「遅ない? 梅雨入っとるやん、入る前にせな、遅い。やっぱうそは、あかんねん」と話した。

囲みでは、会社を通さずに仕事を受ける“闇営業”について聞かれると「僕、思うんだけど、いろいろなことがゴッチャゴチャになっている。だれかが整理せなあかん。それは僕ではないけどな」。そして整理する候補として「巨人さんか、のりおさん」と、ベテランのオール巨人(67)と西川のりお(68)の名を挙げた。

そして「だれが言い出したか知らないけど、闇営業というのはセンス悪い。僕ら(関西芸人)は直(ちょく)と言ってるし、関東ではアルバイト。明日から闇営業という言葉を止めて、直にして。ウチの奥さんも『なんなん? あんたも行ったことあるの』と言うから、直やと行っておいた」。自身の直の経験については「そりゃあ、あります。友達の会社のパーティーとか行きますやん。結婚式とか直やん。それは闇営業じゃない」と話した。

反社会的勢力の会合に芸人仲間を紹介して騒動を起こしたとして、今月4日に吉本興業との契約を解消されたカラテカ入江慎也(42)については「1回、電話がかかってきました。クビになった当日か翌日。『そういうことがありまして』と説明されて『エーッ』と。入江の話では代理店が間に入っていて、なおかつパーティー会場がホテルなので、全然反社会的勢力とは疑ってなかったと。その代理店の名前が出てこないのはおかしい」と話した。

一連の騒ぎの中で「芸人ばかり悪く言われる。臆測でバンバン書かれている。入江の言い分は取り上げないくせに、詐欺師のコメントをメッチャ信じてるやん。なんで詐欺師の話を信じてるん? 身内やからと、かばっているんじゃない。入江は信用しないのに『金を渡した』『あいつら(芸人たち)は(反社会的勢力と)知っていた』という詐欺師のコメントは、なんで信じるの」と憤りをみせた。 そして「今回は宮迫(博之)さんと(田村)亮さんが、最初に(金をもらっていないと)うそをついたからしょうがない」と話した。

謹慎を受けた芸人たちの今後については「あの13人は、日本中を回って特殊詐欺撲滅のキャンペーンとかやればいい。あかんことをやったヤツならではの、できることがある。2度と被害者を出さないためにやれることがあるかもしれない」と話した。

「プロに訊いたら-」は、せいじがネット番組で、いろいろな分野のプロと対談したものを書籍化した。「いろいろなジャンルのプロの考え方を翻意した。それが必ずしも正しいというものでもない。いろいろな考え方の人がいる。ゴルフのトレーニング方法と同じで、それぞれ違う。品川から新大阪くらいまでで読めるので、新幹線に乗る人に読んでほしい」と話した。