フジテレビは31日、出演者のプロレスラー木村花さん(享年22)が死去して打ち切られた恋愛リアリティーショー「TERRACE HOUSE TOKYO」についての検証結果をホームページで報告した。

一部では、制作スタッフが、木村さんのSNSを炎上させることを企図して、第38話の収録時に、木村さんに対して他の出演者にビンタをするよう指示したのではないかと報道されていた。

また第38話の収録は今年1月21日に行われたが、このエピソードが配信された3月31日以降に、木村さんが親族や友人に対して、制作スタッフからそのような指示を受けたと発言したとも報道されている。

フジテレビでは「制作側が出演者に対して、言動、感情表現、人間関係などについて指示、強要したことは確認されませんでした」とを否定している。

第38話では、木村さんがプロレスのコスチュームを誤って洗濯されたことについて、ダイニングルームでの話し合いの場で、他の出演者に抗議するシーンがあった。その内容についての批判が、木村さんのSNSに多数投稿された。木村さんは、自身のSNSに投稿された誹謗(ひぼう)中傷に悩んでいたという。

フジテレビは「本検証では第38話の収録の前後を含め、制作スタッフと木村花さんとの間で、どのようなやりとりがなされていたかについて、詳細な経緯の確認を行いました」と説明。コスチュームの件が発覚した際のLINEなどでのやりとりについて、昨年11月21日の制作スタッフや出演者のLINEのメッセージ記録によれば、当日午前中、テラスハウスにいた他の出演者から木村さん宛に、木村さんが洗濯機の中に置き忘れたと思われる衣類が、男性出演者の衣類と一緒に洗われ乾燥された状態で置いてある旨の連絡があったという。

洗濯をした人物を特定できた木村さんは女性スタッフに対し「これで縮んでたら張り手する」というメッセージを送ったという。テラスハウスでは木村さんが、コスチュームに対する強い思いを泣きながら訴えたという。その際、木村さんから、男性共演者に対して「手が出ちゃうかも知れない」という発言があったという。

フジテレビでは、木村さんが男性共演者に対して激怒した、ダイニングでの話し合いのシーンに至る一連の流れの中で、木村さんと接点のあったスタッフや出演者ら10人に対して、この前後のやりとりを含めて聞き取りを実施。「これら10名からは、スタッフが木村さんに対してビンタをするよう指示、強要した、あるいは指示、強要するのを聞いたという証言はありませんでした。また、一部報道にあったようなったような『カメラの前でキレろ』というような発言も確認されませんでした。他の出演者の証言によれば、スタッフが木村さんに対して、けしかける、あるいは怒りをあおるような様子は無かったといいます」と説明している。