村上虹郎(23)と芋生悠(22)が29日、都内のテアトル新宿で行われた主演映画「ソワレ」(外山文治監督)公開記念舞台あいさつに登壇した。

芋生は浴衣を着て登壇した。演じたタカラが劇中で事件を起こし、村上演じる翔太と逃避行したため、夏祭りに行けなかった物語にちなんだ、粋な演出だった。芋生は「今年初の浴衣なので、すごくうきうきしています。タカラと全く違う感じで格好いい浴衣。夏祭りには行けないと思うんですけど、気持ちは上がる」と喜んだ。

「ソワレ」は、プロデューサーを務めた豊原功補(54)と同作でアソシエイトプロデューサーを務めた小泉今日子(54)らが数人で立ち上げた独立プロダクション「新世界合同会社」の第1回プロデュース作品。和歌山県御坊日高を舞台に、俳優として売れずオレオレ詐欺で食いぶちを稼ぐ翔太(村上)が故郷の高齢者施設で演劇を教える中で職員のタカラ(芋生)と出会い、刑務所帰りの父に暴行を受けたタカラをかばい、逃避行の旅に出る物語。

7年ぶり2作目の長編映画を、脚本から作り上げた外山文治監督(39)は、新型コロナウイルスの感染が、いまだ拡大する中、前日28日から公開できたことを喜んだ。同監督は「私たち、今こそ伝えるメッセージを込めて映画を作ったつもりです。この半年間は公開できるか心配だった。小泉さんに電話したところ『大丈夫、大丈夫』と励まされながら、この日を迎えた」と、小泉から励まされていたことを明かした。