ポルノグラフィティが4日、LINE CUBE SHIBUYAで、初の配信ライブ「CYBERロマンスポルノ'20~REUNION~」を開催した。約1年3カ月ぶりのライブとなった今回は、コロナ禍の中、オンラインと有観客の“ハイブリッド”で行われた。

ライブは、99年のデビュー曲「アポロ」のサビの替え歌で幕を開けた。「♪僕らが生まれてきて半世紀後の世界サイバー空間であなたとつながりたい」。ボーカル岡野昭仁(46)が「会いたかったぜ! 最高じゃん!」と叫ぶと、観客は、両手を上げ手拍子で応じた。

岡野は「声が出せんのよねー。でもね、伝わってきとるよ。あんたたちに会えてうれしいです!」と、目の前の観客、配信を見ているファンに向かって呼び掛けた。ギター新藤晴一(46)は「まあ、何年か経ったら、そんなこともあったなあっていう、すごい思い出に残るライブになるんじゃないかなって思う」と話しながらも「面白いこと、言っているのか俺に手応えがないや(笑い)」と、慣れない環境に苦笑いした。

前回のライブから約1年3カ月経過するが、新藤はロンドンに留学していたと明かした。岡野も、ロサンゼルスにボイストレーニングに行こうとしたが、新型コロナの影響で白紙になり、カブトムシを育てているという。

久しぶりのライブに新藤は「こんなに集まってくれて、スペシャルな光景」と感謝した。岡野は「ネガティブなことをポジティブに変えようや。新しいエンターテインメントを今日から作るんです!その歴史の証人になってください!」と、呼び掛けた。

ライブ名の「REUNION」には、観客とLIVEとの「再会」という意味が込められた。世の中が次々に新しい形に変わる中、同ユニットが1番大事にしている「お客さんがいて初めてLIVEは完成する」という思いは変わらなかった。ハイブリッド形式により、会場で同じ空間を共有することも、それぞれの場所からつながることも、「方法は異なっても、これからのライブシーンにとって大事なひとつの光となる」という2人の思いが込められた。

ライブは、「アゲハ蝶」「ハネウマライダー」「VS」などのヒット曲を始めとし、約2時間で18曲を歌唱。アンコールでは、力強いメッセージが込められた新曲「REUNION」が初披露された。

新藤は「会いたいと思えばどうやってでも会える。この先も、お互いに会いたいと思えばどっかで必ず会えるはず。コロナに負けず、やり抜いてやりましょう」。岡野は「これからも頑張っていきたいと思います。ポルノグラフィティ全盛期はこれからです!」と、拳を強く握りしめた。

歌唱後には、それぞれマイクなしで「会えて良かった」と感謝を述べ、この日1番の盛大な拍手に包まれ、ステージを後にした。