松竹新喜劇の「初笑い! 新春お年玉公演」(来年1月1~7日、京都・南座)の記者会見が10日、大阪市内で行われた。劇団代表の渋谷天外(66)、藤山扇治郎(33)が出席した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、劇団にとっては約10カ月ぶりの舞台となる。

今秋から放送のNHK連続テレビ小説「おちょやん」の主人公のモデル、浪花千栄子が、かつて在籍した劇団による公演。同ドラマには天外が出演する。杉咲花(23)演じるヒロインが女優を目指し、映画撮影所に通っている時代の撮影所の守衛役として登場する。

杉咲について「とてもお芝居がうまい。現場をまとめあげる力がある」と“杉咲座長”を絶賛した。“おちょやん効果”について「松竹新喜劇を取り上げていただけることはありがたい」と喜んだ。同公演の前売りチケットは好調だという。

9月下旬、自宅の階段から落ち、背骨を骨折したという天外は「酔っぱらっていた。痛かった」と照れ笑い。会見では一足早く、書き初めをした。「一から始める」という思いを込めた「一」を披露した。

色紙に「○」と書いた扇治郎は「コロナで会えなく、手と手をにぎることはできないけど、心の手と手をつないでいこう」とのメッセージを込めた。

同公演の演目は年齢差のある夫婦が引き起こす喜劇「二階の奥さん」、「鴨八ネギ次郎」。天外は「(コロナ禍で)沈んでいる空気を吹き飛ばすようなお芝居をしたい」と意気込んだ。