14日に笑いの女王を決める「女芸人NO・1決定戦 THE W」が日本テレビ系で放送され、ピン芸人の吉住(31)が優勝した。

この大会で吉住と同じくらい話題になったのがお笑いコンビ、Aマッソだ。番組では「進撃のニュータイプ漫才」と紹介され、本人達も「ずっとネクストブレークだ。来年はAマッソの年だって言われ続けて5年経ちましたね。崖っぷちです」などとVTRで話していた。

もともと芸人間では「Aマッソにしかできないオリジナリティーあふれるネタをするコンビ」として一目置かれる存在だったが、この日披露したのも衝撃的なネタだった。

「どうもー」と声が聞こえてもライトが当たらず、薄暗いままでネタが始まった。最初は何かのミスかとも思ってしまったが、その明かりのままで、背後にプロジェクターを映してしゃべりと映像をマッチングさせたネタを披露したのだ。しゃべりとともに背後の文字や音声がマッチしており、その組み合わせで笑いと感動が同時に押し寄せてくるような感覚だった。

ネタが終わると司会のフットボールアワー後藤輝基(46)が「おー!なんともすごい新しい」と手をたたいて驚いた表情を浮かべた。

審査員だった事務所の先輩でもあるアンガールズ田中卓志(44)は「すごかったんですよ。ネタとしての斬新さも今までにないくらいで、映像ネタでもない、漫才でもない。両方がリンクしたときに笑いが起きるっていう。お笑いの時代が一個進んだくらいのネタだった」と絶賛した。

今大会は、それぞれ順番にネタを見せていき、その都度勝敗を決めていくノックアウト方式。Aマッソは次に登場したゆりやんレトリィバァ(30)との対決で惜しくも敗れ、ファーストステージで敗退してしまった。

ツイッター上にはトレンド3位に「#Aマッソ」がランクインするほどの反響。「Aマッソの2本目もみたかった」「優勝しなかったけど間違いなく歴史に残った」「最高やった。シビれた」といった声が集まった。

フワちゃんもツイッター上で「Aマッソさいこう!!!!!!世界に通用するお笑いや!!!!!いま地球の裏側でミスタービーンがガタガタ震えてます!!!!!!」と興奮した様子を示した。

テレビ東京の佐久間宣行プロデューサーも優勝者の吉住を称賛しつつ、「皆さん良かったですが、個人的にはAマッソのネタすごく好きでした」とツイートしていた。

Yahoo!の「『THE W 2020』一番面白いと思ったのは?」というアンケートでは優勝した吉住に次ぐ票を得て、全体の約20%の支持を集めている。日本テレビ関係者も「Aマッソさんは面白かったですね。勝っていてもおかしくなかったです」と振り返っていた。

賞レースには敗れたかもしれないが、世間への衝撃度という点では大きな爪痕を残した。【佐藤成】