9人組ガールズグループ、NiziUのMIIHI(ミイヒ=16)が、12月25日放送のテレビ朝日系音楽特番「ミュージックステーション ウルトラ SUPER LIVE2020」に出演し、復帰を果たした。

MIIHIは10月23日から、体調不良のため休養しており、2日に「Step and a step」でデビューした同グループにとっては、このステージが9人での“本格デビュー”となった。

MIIHIは、確かな声量で、伸びのある、透き通った歌声を武器に持つ。オーディション番組「Nizi Project」の地域予選では、伊藤由奈の「Precious」を歌唱。その姿にプロデューサーのJ.Y.Park氏は「見る人の気分を良くしてくれて、一緒に笑わせる力がある。スターになる準備ができている子。全てがそろっている」と大絶賛した。

もともとは、TWICEらが所属する、JYP練習生として韓国でレッスンに励み、アイドルの夢への階段を上り始めた。同時にデビューを果たした、MAKO(19)と、RIMA(16)も同練習生だった。

MIIHIを語る上で、多く話題に挙がるのは、韓国合宿のミッション1で披露したWonderGirlsの「Nobody」だ。当時15歳だったが、恋愛映画「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」を鑑賞し、大人の感情表現を理解したという。その桁外れの表現力、歌唱力に、Park氏は「最初のワンフレーズを歌い始めた瞬間に、キューブをあげようと思った」と言葉を失った。

その後、順調にいくかと思われたが、完璧を求める性格のためか、考え事が多くなり、スランプに陥る。しかし、Park氏が「ミイヒさんが自信をもって楽しめば、ミイヒさんに勝てる人はいない」などと励まし、最終順位6位で夢への切符をつかみ取った。

そして、今月25日、待望の復帰を果たした。本紙が25日、MIIHIがMステで復帰する方向であると報じると、朝から放送後まで「ミイヒちゃん」がSNSでトレンド入りするなど、ファンにとってはうれしいクリスマスプレゼントとなった。

放送では、6月に配信されたプレデビュー楽曲「Make you happy」を披露した。オーディション時「歌で幸せとか笑顔を届けたい」と志望動機を明かしていた16歳は、サビの「♪忘れちゃった笑顔も大丈夫ちゃんと取り戻して」を、満面の笑みで歌唱した。

Park氏は、歌に対して「実際の話のように歌うこと」を大切としている。放送後、MIIHIのこれまでの努力や歌詞を重ね、「大号泣」「ミイヒちゃんかわいすぎる」「すてきなクリスマスプレゼントありがとう」「9人のNiziU最高」など、多くのファンが酔いしれた。

パン好きで、おっとりしている癒やし系のイメージもあるが、他のメンバーによると、しっかりしている点も多いという。初のMステのステージとなったが、「初出場で少し緊張しているんですけど、精いっぱい頑張りたいと思います」と、堂々と話した。その様子を、後ろから優しい目で見つめていた、MAYA(18)AYAKA(17)の姿も印象的だった。

パフォーマンスの最後には、カメラ目線でウインクを決め、ステージを楽しむ余裕もうかがえた。これまでの8人でのパフォーマンスより、全員が笑顔に満ちあふれていたと感じた。

新型コロナウイルスの拡大が後を引かず、暗い話題が多い現在だが、“スマイルメーカー”の復帰によって、多くの国民が、少しの間だけでも“Make you happy”になっただろう。

これからも9人のペースで、ゆっくり歩いて行ってほしいと願う。【佐藤勝亮】