音楽家坂本龍一(69)が直腸がんを患っていることを21日、公式ホームページで発表した。すでに手術を終えており、治療中という。坂本のコメントは次の通り。

みなさまへ

2014年に罹患(りかん)した中咽頭がんは6年を経て寛解し安堵(あんど)していましたが、残念ながら、新たに直腸がんがみつかりました。大いに落胆しましたが、すばらしい先生方との出会いもあり、無事手術を終えて現在は治療に励んでいます。

未曽有のパンデミック下で医療機関、医療従事者、関係者のみなさまのご苦労が多いなか、真摯(しんし)に患者に向き合う姿勢にはただただ頭が下がるばかりです。心より感謝申しあげます。

このような事情のうえコロナ禍もあり、長距離移動がともなう仕事は困難になりますが、治療を受けながら出来る範囲で仕事を続けていくつもりです。とはいえ場合によっては、キャンセルさせていただく必要があるかもしれません。現在抱えている仕事、プロジェクトに関わるみなさまには多大なご迷惑をお掛けすることを深謝いたします。

これからは「がんと生きる」ことになります。

もう少しだけ音楽を作りたいと思っていますので、みなさまに見守っていただけたら幸です。

2021年1月21日

坂本龍一