新型コロナウイルス感染防止のため、約1年間に渡って閉鎖されていた米カリフォルニア州のスタジアムとテーマパークが、早ければ来月1日にも営業を再開できる見通しであることが発表された。同州では昨年3月中旬以降、すべてのテーマパークや球場などスタジアムは閉鎖されていたが、ワクチンの普及や新規感染者数の減少で状況が改善されてきたことから、5日にニューサム州知事が新たな規制緩和策を発表した。スタジアムは観客数を定員の20%以下にすること、またテーマパークは入場者数を定員の15%に制限するほか、室内のアトラクションは運休、入場できるのは同州の住民に限定することなどが条件になっている。

カリフォルニア州では、地域ごとに感染状況に応じて4段階に色分けされており、ロサンゼルスなど多くの地域で現在の最も深刻な「紫」から来月には上から2番目の「赤」になることが期待されており、これによって来月開幕する大リーグでも同州に所在する5球団が、2019年シーズン以来初となる観客を入れての開幕を迎えられることが確実となった。3段階目のオレンジでは33%、黄色では67%の観客動員が可能となる。

一方、ディズニーランドやユニバーサル・スタジオ・ハリウッドなど大型テーマパークも営業再開が可能となり、失業率の回復も期待されている。ウォルト・ディズニーは昨年10月に米国内で2万8000人の解雇を発表しており、ディズニーランド・リゾートのポットロック社長は、「何千人もの人々が職場に復帰することができ、近隣のビジネスや地域全体にとって大きな助けとなる」とコメントしている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)