ファーストステージ2位のゆりやんレトリィバァ(30)が、ファイナルで「クイーン・オブ・やりたい放題」の本領を発揮して優勝した。過去4度の決勝進出で届かなかった栄冠を手にした。

ファーストステージでは「オフィスのものにつっこむネタ」で2位。ファイナルステージでは、「インタビューを受けている設定で人格が一変するネタ」を披露し、かが屋の賀屋(28)、ZAZY(32)との接戦を制し、見事頂点にたった。

オンラインで優勝会見したゆりやんは、会見場に入るなり「ありがとうございます」と感謝しつつ「二階堂ふみです」ボケて笑いを誘った。

同大会は「芸人になってからずっと目指していた」と明かし、優勝決定直後の涙は、スタッフや先輩、関係者への感謝の思いが込められていたという。

今年は参加資格の変更などリニューアルした大会だったことから「特に思い入れ強く感じました」。14年から4年連続で決勝に進出したが、勝てず、「勝ち負けでネタを考えずに、やりたいネタを」と過去2年は出場しなかった。参加資格変更を受けて、今大会のエントリーを決めた。

その2年の間に約30キロのダイエットも話題となった。「太っていることしか芸がない」といわれたこともあったが「ネタ好きでやっているから体形は関係ないということを証明したかった」とプライドをにじませた。

「女芸人No・1決定戦THE W」との2冠となった。「(『THE W』も)もちろんうれしいですし。感謝しているんです。でもやっぱり、小学生の時から見てた、ずっと目指していた『R-1』で優勝できたのでダブルでうれしい」と喜んだ。

今後の「R-1」への出場予定は今のところはないというが、1日にアメリカ本格進出を発表した事務所の先輩渡辺直美(33)を尊敬しており、「いつかアメリカに行って芸人になりたい」と特技の英語を生かせる海外進出の夢を語った。

ゆりやんは、吉本興業の養成所NSC大阪校を首席で卒業。13年のデビューと同時に売れまくった。過去2年間は「絶対に優勝しなければいけない」というプレッシャーからR-1は不参加だった。3年ぶりの出場で、待望の戴冠を果たした。

19回目となる今回から、出場資格が芸歴10年以内に変更された。参加2746人から準決勝を勝ち抜いた9人と、敗者復活を勝ち抜いたマツモトクラブの計10人が決勝を争った。

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