英国映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)が授与する英アカデミー賞の授賞式が11日に開催され、韓国のベテラン女優ユン・ヨジョン(73)が、助演女優賞に輝いた。

ヨジョンは先日発表された全米俳優組合(SAG)賞でも韓国人として初めて助演女優賞を受賞しており、25日に発表されるアカデミー賞受賞にも期待が持たれている。

ヨジョンは米国に移住した韓国人一家を描いた米映画「ミナリ」で破天荒なおばあちゃん役を演じて絶賛され、今年の映画賞を総なめにしている。

新型コロナウイルス感染拡大の影響でリモート出席したヨジョンは、冒頭にBAFTA初代会長でもある9日に逝去したフィリップ殿下に心からお悔やみを申し上げますと語ったのち、「西洋人、特に俳優仲間が私を選んでくれたことを光栄に思います」とユーモアを交えてスピーチして受賞を喜んだ。

最多7部門にノミネートされていた「ノマドランド」は作品賞を受賞したほか、クロエ・ジャオ監督が監督賞、フランシス・マクドーマンドが主演女優賞に輝いた。また、主演男優賞は「ファーザー」で認知症の父を好演したアンソニー・ホプキンスが受賞した。

同アカデミーの会長を務めるウィリアム王子は毎年キャサリン妃と共に授賞式に出席しており、コロナ禍の今年はリモートでの参加が予定されていたが、フィリップ殿下の逝去を受けて出演を辞退していた。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員通信員)