17日に執り行われたフィリップ殿下の葬儀に参列するため英国に滞在していたヘンリー王子(36)が、21日のエリザベス女王の誕生日を待たずに20日に米国に戻ったことが明らかになった。

ヘンリー王子は現地時間20日午後、ロサンゼルス空港に到着するフライトで帰国し、空港からまっすぐ妻のメーガン妃と長男アーチ君(1)が待つロサンゼルス北部サンタバーバラ近郊にある自宅へと向かったと英メディアが報じた。

ヘンリー王子は11日に、第2子を妊娠中のメーガン妃を残して単身で昨年3月の王室離脱以降初めてとなる帰国を果たしていた。帰国後は英国の新型コロナウイルスの感染対策に従って隔離措置を行った上で17日の葬儀に参列し、確執が伝えられる父チャールズ皇太子や兄ウィリアム王子と1年1カ月ぶりに再会。葬儀前の行進では兄弟が肩を並べて歩くことはなく、間にいとこを挟んでいたことや葬儀中に目線を合わせなかったことなども話題になっていた。

ヘンリー王子夫妻は3月、米CBSテレビで放送されたインタビュー番組で王室への不満や人種差別的な発言が王室メンバーからあったことを暴露して物議を醸しており、滞在中にこの問題について家族と話し合いを行い、関係修復を図ることができるのか注目されていた。

葬儀後にウィリアム王子とチャールズ皇太子と3人だけで2時間にわたってプライベートで話し合いの場を設けたと報じられているが、どのような会話があったのかは分かっていない。

身重の妻を心配してとんぼ返りする予定だったヘンリー王子だが、急きょ予定を変更してエリザベス女王の誕生日まで滞在を延期する可能性も指摘されていたが、再び家族と会う機会を持つことなく帰国の途についたようだ。

夫が亡くなったこともあり、エリザベス女王は公に誕生日を祝うことなく、喪に服しながらひっそりと95歳を迎えたと伝えられている。ヘンリー王子は滞在中に少なくとも2度エリザベス女王と個人的に会う機会があったといい、騒動について直接何かしらの説明を行っていた可能性もありそうだ。(ロサンゼルス=千歳香奈子)