松竹新喜劇代表の渋谷天外(66)が5日、大阪市内で、「松竹新喜劇 夏まつり特別公演」(7月10~18日、京都・南座)の取材会に出席した。新型コロナウイルスに感染し休養していた天外にとって、復帰後初の舞台となる。

公演は、新作「一休さん」と名作「愛の小荷物」の2本立て。「一休さん」には天外、藤山扇治郎(34)、OSK日本歌劇団の桐生麻耶、前作NHK連続テレビ小説「おちょやん」で主人公の幼少期などを演じた毎田暖乃(まいだ・のの=9)が出演する。毎田は今回が初舞台。「愛の小荷物」には久本雅美(62)が出演する。

天外、扇治郎も「おちょやん」に出演。朝ドラでは実現しなかった毎田との共演に、天外は「こんな小娘に舞台で負けてなるか。ここで負けたら私のうん十年間は何だったのか。つぶしにいく」と宣言。すぐに「うそやで。仲良くやろう」と訂正し、笑わせた。毎田は「私が勝つことは一生ないと思う。私が勝てるように引っ張ってください」とお願いした。

松竹新喜劇は「おちょやん」ヒロインのモデルとなった浪花千栄子がかつて在籍していた劇団。扇治郎は「先輩方のご縁で、こうやって暖乃ちゃんと共演できるのはうれしいですね」と喜んだ。

天外も扇治郎も毎田の演技力を絶賛。天外は「大竹しのぶさんのにおいがする」。扇治郎も「子役だけど大人。最強にすごい化け物みたいな方じゃないかな。(藤山)直美のおばさんと(舞台に)出る以来の緊張感がある」と話した。

天外は1月に新型コロナウイルスに感染し、2月に退院。今作が感染から復帰後、初の舞台となる。「私自身もびっくりした。どこでかかったか分からない。気づいたらICUだった」と振り返った。「特に注目してもらいたいのは、病み上がりの渋谷天外でございます」とアピールした。