作家太宰治の代表作の1つ「斜陽」の執筆75周年を記念した映画「鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽」(近藤明男監督)製作発表会見が19日、東京・三鷹市芸術文化センターで行われ、宮本茉由(26)が主人公島崎かずこ役を演じ、映画に初出演&主演すると発表された。

宮本は会見で「まだクランクインしていないので、実感はないですが、すてきなキャストの皆さんと顔を合わせた。頑張りたい」と抱負を語った。衣装を純白にした理由については「映画初主演…初めましてなので、衣装は純白にしました」と説明。文学部出身で「太宰さんの本も研究で読ませていただきました」と語った。

この日は、太宰の誕生日であり、玉川上水で自殺した太宰の遺体が発見された日「桜桃忌」でもあり、太宰の墓がある禅林寺にも近い、同所で会見が開かれた。撮影は10月7日に太宰ゆかりの五所川原でクランクインし、「斜陽」執筆75周年の22年5月下旬に完成披露試写会を行い、6月17日前後の公開を予定している。かずこの年の離れた恋人の作家・上原二郎役を、安藤政信(46)が演じる。上原の妻役を白須慶子(36)女給・みわ子役を岡元あつこ(47)が演じる。主題歌は、1974年(昭49)の小椋佳の楽曲をカバーした「少しは私に愛を下さい」と白石恭子が歌う。