日米合作の「映画 太陽の子」初日舞台あいさつが8日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた。その中で黒崎博監督(52)が、映画に出演し、20年7月に亡くなった三浦春馬さん(享年30)の早すぎる死を、声を震わせながら惜しむ一幕があった。

「こうして、ここに立っていて、正直に申しますと…足りないじゃないかって思います。何で春馬君が、ここにいないんだろう…それは悔しすぎるという思いもあるんですね、正直。僕たちはコメントするのが、とても難しくて。でも…今日は、それをお伝えしたいかなと思って。すごく悔しい気持ちもあるんですけども」

「見てくださった皆さんに感じて頂けると、うれしいのは、このスクリーンの中で一緒に走りきった、その姿は完全に残っていて、今でも話していても、リアルタイムにお互いを感じながら話が出来るのは、すごいこと。すごく幸せ。柳楽君、有村さん、春馬君はもちろん…みんなで言いたかったのは、どんな難しい状況でも、最後は生きて、生きて、生き抜くしかないこと…バカみたいにストレートなメッセージが少しでも届くと、残ると、こんなにうれしいことはない」

撮影は2年前に行われ、主演の柳楽優弥(31)は1944年(昭19)9月の京都帝国大理学部で、荒勝教授(國村隼)の指導のもと海軍から依頼された、原子核爆弾の開発を急ぐ石村修を演じた。三浦さんは修の弟で陸軍の下士官として戦地にいたが、肺を治すようにと軍医から休暇を与えられて帰宅する弟の裕之を、有村架純(28)が修と浩之が思いを寄せる幼なじみ朝倉世津を演じた。