King Gnu常田大希(29)が率いる音楽集団「millennium parade」(ミレニアムパレード)の最新シングル「U」が、「Billboard Global200」で初週98位で、初めてグローバルチャートにランクインした。同チャートから米国のデータを除外した「Global Excl.US」では、初週34位、2週目54位に輝いた。 同曲は、7月16日の公開から27日間で300万人を動員し、興行収入42・7億円を突破した細田守監督のアニメ映画「竜とそばかすの姫」のメインテーマ。国内では20を超える音楽チャートで1位を総なめにし、オリコン週間デジタルシングルランキングでは、4週連続で1位に輝くなど、大ヒットを記録している。

常田は「細田さんが描くインターネット空間と、俺が音楽で表現しようとしている世界観はかなり親和性があると感じていたので、細田さんからオファーがあった時はとてもびっくりしてうれしかったと同時に、自然とふに落ちました」。

そして「今回、『超巨大インターネット空間“U”で、爆発的な人気を誇る歌姫に相応しい音楽を作ってほしい』というのが細田さんからのリクエストで、普段millennium paradeでは、そういう人気を誇る系の表現をしてこなかったので、millennium paradeというプロジェクトにとって新鮮な挑戦となりました」と振り返った。

楽曲について「ミレパの持ち味である大編成のマキシマムな世界観と、映画をすり合わせて楽曲を作っていく作業は化学反応起きまくりで刺激的でした。『竜とそばかすの姫』が細田さんの今までの集大成的な作品ということで、歌詞に細田さんの過去作品群にちなんだ言葉たちを沢山ちりばめております。ベル役の(中村)佳穂ちゃんのパワーも相まって、本能的に人の心を躍らせるようなポジティブなエネルギーが、たっぷり詰まった楽曲になったと思います」と話した。

映画本編とコラボレーションしたミュージックビデオは、公開から2週間で1000万回を超える再生回数を記録している。

快挙続きに「私どもが暮らす現実世界でも、しっかり楽曲がヒットしてるという知らせは、今回の『竜とそばかすの姫』という映画の設定に対して、しっかり音楽側がリアリティーを持たせられたという事だと思いますので、とりあえず自分の使命を果たせたのではとホッと一安心しております」と胸をなで下ろした。

常田にとっても意欲作のようで「今年の正月を投げ売って、曲作りに身をささげてたのでなんだか報われたような気がします。来年の正月はしっかりダラダラします。コロナが落ち着くタイミングを待って、日本、海外問わずに自由自在にガシガシ動いてゆきます」と“常田節”全開で意欲を示した。

◆映画「竜とそばかすの姫」 中村佳穂(29)演じる主人公・すずが、50億人が集うインターネット上の仮想世界「U」に歌姫・ベルとして参加し、悩み葛藤しながら未来へ歩いていく物語。劇中では、ベルが「U」を歌唱している。今年のカンヌ映画祭で新設された「カンヌ・プルミエール」部門に選出され、興行通信社の映画ランキングでは、3週連続1位に輝いた。

◆Billboard Global200 米ビルボードが、「MRCデータ」と協力し、世界200以上の地域のダウンロードとストリーミング・データを集計した、グローバル・チャート。世界各地でヒットしている楽曲を正確に捉える指標となる。