上方落語の重鎮で、吉本興業特別顧問の笑福亭仁鶴さんが17日、骨髄異形成症候群のため、大阪府内の自宅で亡くなっていた。84歳。20日、所属の吉本興業が発表した。

◆笑福亭仁鶴(しょうふくてい・にかく)本名・岡本武士。1937年(昭12)1月28日、大阪市生まれ。初代春団治のレコードを聞き落語ファンに。61年に6代目笑福亭松鶴さんに師事。3代目林家染丸さんに芸が「吉本向き」と言われ、師匠ら6代目一門の松竹芸能ではなく、吉本興業に所属。桂三枝(6代文枝)とともに吉本落語家の顔として活躍したが、7代目松鶴襲名騒動の際、吉本所属であることから筆頭の仁鶴が襲名を固辞したため、混沌とした。深夜ラジオで若者から爆発的人気を得て、テレビでは「どんなんかな~」の当たりギャグも。大塚食品「ボンカレー」などCMにも出演し、夫人とのテレビ番組もあった。「崇徳院」「道具屋」「壺算」など持ちネタは多数。