俳優集団D-BOYSの荒木宏文(38)が27日、オンラインで、所属事務所のワタナベエンターテインメントが展開する教育機関の生徒に向けて、特別講義を行った。

今年4月に、ワタナベエディケーショングループが、学校法人角川ドワンゴ学園と業務提携し、誕生した「ワタナベNオンラインスクール」の生徒や「N高」「S高」「N中等部」の生徒向けに「将来」をテーマに講義を展開した。

荒木は、冒頭で「(自身は)学生の頃、将来のことなんか考えていなかった。考えようって思うのが本当に優秀」と自身に照らし合わせて、ゆっくりと話し始めた。

初めて将来を考えたのは高3の頃。「どういう人間になりたいか、からまず考えた。親、祖父母がうちの息子、孫、スゴイでしょって胸を張って自慢して欲しい。そんな人間になりたいと思った」と振り返った。弁護士や医者を考えたが、勉強が不得意だった。ある日、テレビを見て「有名人を目指そう」と目標を定め、両親を説得したという。

俳優として意識しているのは、オンリーワンであること。「どういう役者でありたいのか、どういう作品を作っていきたいのかを常に考えて仕事に取り組んでいる」。多くの俳優がいる中で埋もれないために、セルフプロデュースの重要性を説いた。

ミュージカル「刀剣乱舞」シリーズなどに出演し、2・5次元俳優とも呼ばれる。「仕事は選んでいない。そこに需要があって、お仕事を頂くのが舞台がすごく多い。映画、ドラマも仕事が来ればやる」。

自身の好きな活動は、音楽活動だという。「ライブ。ピンポイントですね。荒木宏文としてやっているアーティスト活動のライブが最高に楽しいですね」と明かしつつ「好きなことだけで食っていくのって無理。大まかにくくればエンターテインメントという好きなことかもしれないけど、自分の中でやりたいエンターテインメントの形ってすごくピンポイントで存在していて、同じジャンルだけどそうじゃないものも仕事だからやる。好きなことしかやらないってことはないから。仕事として割り切ってやらなきゃいけないこともある」とも語った。

生徒から、漫画、アニメ、ゲームなどの原作の舞台作品に出演する際に心がけていることを問われると、「ビジュアルはなるべくイラストに寄せる。どれだけキャラに近づけるか。(イラストに寄せるため)僕に眉毛の形を選ぶ権利は無いと思っている。自分の眉毛ドンドンなくなっていく」と2・5次元俳優ならではの苦労を明かして笑わせた。