乃木坂46寺田蘭世(22)が17日、グループの公式YouTubeチャンネルに投稿された最新シングル「君に叱られた」(22日発売)の特典映像「Documentary of Ranze Terada」の先行動画内で、乃木坂46からの卒業を発表した。同シングルの活動をもって卒業する。具体的な卒業時期は未定という。

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熱いハートを持っていた。13年3月に乃木坂46の2期生オーディションに合格。研究生時から「センターになりたい」と口にするなど、目標ややりたいことを明確に宣言する、乃木坂46では比較的珍しいタイプのメンバーだった。言葉に力があり、15年11月からは5年間、ニッカンスポーツ・コムでコラム「NEWSがとまらんぜ」を連載した。

特にファンの間で「真骨頂」の1つとして語り継がれているのが、16年12月、東京・日本武道館で行われたアンダーライブ千秋楽で、センターに立った寺田が述べた「炎のスピーチ」だ。

アンコール2曲目の「ロマンティックいか焼き」を終えると、「ここから少々、寺田モードに突入してしまうのですが…」と控えめに話し出した。約4分間のスピーチで、1万2000人で埋まった会場全体の心をつかんだ。スピーチ全文は以下の通り。

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まず千秋楽を、こうしてみんな全員16人無事に終えられたことは、本当に、当たり前のことでなく。それでなおかつ、ファンの方々も、楽しかったですか? (歓声が起こる) こういうことはきっと、いろんな奇跡が重なってこそのことだと思います。本当に、ありがとうございます。

そうですね…。振り返ると、今回16枚シングルということで、アンダー楽曲「ブランコ」は、このメンバー全員で歌っている楽曲でして。「ブランコ」のミュージックビデオ、みなさんも見てくださいました? (歓声が起こる) テーマとしては、ちょっとドラゴンと戦ったりしていて、トレジャーハンターっていうのが1つのテーマだったりしたんですけど。

そうですね…。アンダーライブ初日にも言ったんですけど、私は、今までで史上最弱のアンダーのセンターなんじゃないかなって思うんですけど…。(客席から、そんなことないよ~! という声) そこははっきり認めたいです。そうだなって思っていて。でも、ミュージックビデオでも、私だけ武器を持っていなくて、1人だけ水筒っていうアレだったんですけど。そうですね、そんな最弱だった子が、武道館。こんな夢の、日本武道館でセンターに立たせていただいて。

トレジャーハンターのイメージって、やたらでこぼこ道を歩きたがるし、歩き出しはいつもひとりぼっちなんですよ。でもその中で、新しい仲間を見つけたりして、歩いてくるし、その中でいろんな経験を得て、なんだろうな、新しい武器を、強い武器を身につけたりして、いつかはドラゴンっていうすごい強いものを倒すっていうのが、トレジャーハンターのそういうゲームのアレじゃないですか。でも『ゲームだからそれは成り立っているんだよ』って言う方もいると思うし、『そんな夢物語絶対あり得ない』って言う方のほうが多いと思うんですよ。

私にたとえると、ずっと『センターになりたいです』って言わせてもらっているけど、『お前には絶対できない』って言う人も絶対いると思うんですよ。だけど私は、それを絶対にかなえたいなって思っていて、ここは夢の通過点だと思っています。(大歓声が起こる) そして、ここにいるメンバー16人きっといろんな思いがあると思うんですけど、みんなもきっとまだまだ夢の途中だと思っています。だからみんなで頑張っていきたいなって思っているし、なんだろうな…。

何言ったって、いろいろどうこう言われるし、言われるお仕事なので、仕方ないなって思っているんですけども。私は、こんなたとえ方して伝わるか分からないですけど、1+1が2なんて誰が決めたんだ、って話なんですよ!(驚きの歓声) 私、ただのバカです。数学ができないバカです。だけど、そういうことじゃないんです。人生はそういうもので計ってほしくないんです! だから私は、1+1は、100にしたいと思います!(大歓声が起こる)

だからこの後の曲も、そうですね…。ここいる、そうですね、1人1人、十人十色だと思いますので、それぞれ悔いなく、楽しんでいただければなと思っています。ということで、メンバーは次の曲の準備をお願いします。

ありがとうございます。私だけじゃなくて、みんなで最強なんです。16枚目のアンダーメンバーが、最強なんです! みんなが大好き。ここにいるファンのみなさんも、スタッフさんも、テレビの前で見ているみなさんも、みんな大好きです!