女優瀧内公美(31)が18日、東京・渋谷のユーロスペースで、主演映画「由宇子の天秤」(春本雄二郎監督)の舞台あいさつに出席した。

女子高生いじめ自殺事件を追うドキュメンタリーディレクターの由宇子(瀧内)は、ある時父親から衝撃の事実を告げられる。大切なものを守りたい気持ちと、正義のはざまで苦悩する姿を描く。

正義感の強い女性ディレクターを演じた瀧内は「この役に出会えて本当に幸せでした。大変なこともあったし監督にもご迷惑をお掛けしたけれど、こうやってこの自主映画をいろんな方に宣伝してもらって、大きくなっていったことが本当にうれしいです」と話した。

舞台あいさつの会場となったユーロスペースは、春本監督と出会った場でもあり「(春本監督の)『かぞくへ』という作品を見て大号泣しました。監督とご一緒したいと思って、『次、撮る機会があったらお願いします』とプロフィルを渡しました」と明かした。春本監督によると、これが瀧内を知るきっかけになったといい、司会の笠井信輔アナウンサー(58)が「声は掛けるもんですね」とつぶやくと、瀧内も「ほんとですね」としみじみ。春本監督は「真に受けられて、どんどん持ってこられても困っちゃう」と苦笑した。

低予算で製作され、撮影そのものは最小限の7人ほどのスタッフで行われた。瀧内は「監督が、助監督もチーフもセカンドもやるみたいな状態だった。カチンコを打って『本番!』って言うんですけど、カチンコを落として『ストップ!』って言っていたこともあって」と現場を回想。監督のエネルギーやスタッフ、キャストに恵まれたといい、共演の光石研(59)については「『お金はあるから食べなさい』と何度もごちそうしてくださいました。最高の現場でした!」と感謝していた。

河合優実(20)梅田誠弘(38)も登壇した。