男女混合6人組アカペラ・グループ「ナギーレーン」が22日に、フォーライフから発売する「Interview」で本格的にメジャー・デビューする。25周年を迎えた人気アカペラグループ、ゴスペラーズが、若手の注目株として推す逸材だ。

楽器を持たないネオシティーポップとダンスミュージックを、アカペラの手法で仕上げていく新世代アカペラ・グループで、結成3年目。コロナ禍の中、独自のサウンドを追求していくと言う。

ナギーレーンは、15年ミス明学のrei(リードボーカル)ニューヨーク生まれの帰国子女、mayu(リードボーカル&コーラス)東京外語大ドイツ語科卒で、4カ国語を使いこなすmikako(リードボーカル&コーラス)と、米バークリー音楽大学出身のbaratti(パーカッション)らによって18年に結成された。

「70年代のシティーポップに影響を受けてきた」そうで、東京・渋谷を中心に活動してきた。これまで19年6月にミニアルバム「ナギービートで唄わせ」を発売したほか、昨秋には3カ月連続で配信リリースした。

基本的にはライブ中心の活動で、人気を得てきた。フォーライフによると「モデル、トリリンガル、アレンジャーなど多彩な才能が集結し、シティーポップを自由に操る令和のネオシティーポップバンドとして注目を集めている」と話す。

そんなナギーレーンに早くから注目してきたのが、ゴスペラーズだった。25周年を迎えたゴスペラーズは、記念版としてアカペラ・アルバム「アカペラ2」を3月10日に発売したが、その中で、ナギーレーンのbarattiが「松原ヒロ」名義で3作品を提供している。

今回のメジャー・デビューにあたり、新たにシンガー・ソングライターとしても活動中のkeiji(リードボーカル&コーラス担当)と「ハモネプリーグ2020」で準優勝に輝いたeuro(ベース担当)の2人をメンバーに加え、6人組でスタートする。メンバーの年齢は非公表だが、平均年齢は28歳だという。

メンバーらは「アルバムは代表曲の『花と蜜』の他、ピチカートファイブの代表曲『東京は夜の七時』なども含め、新曲5曲を盛り込んだ構成になっています。ここにきて若者の間でアカペラが再ブームとなってきているので、幅広い世代にアピールできると思っています。それにメジャーデビューすることでアカペラ界を引っ張るようなグループを目指したいと思っています」と意欲を語った。

現在、大学生の間ではアカペラがブーム。400の大学にアカペラ・サークルが存在し、中には所属人数が100人以上というサークルもあるという。

音楽関係者は「最近はコロナ禍の中でオンラインでもアカペラ人口が広がっています。そんな中、シティーポップを基盤としているナギーレーンの人気は高まっているのです」と解説する。アルバム発売に合わせたライブが10月2日に東京・渋谷のストリーム・ホールで予定されている。