来月4日にスタートする窪田正孝主演のフジテレビ系連続ドラマ「ラジエーションハウス2~放射線科の診断レポート~」(月曜午後9時)の第1話に女優田中みな実(34)がゲスト出演することが29日、発表された。

第1話は90分スペシャル。田中が、看板ドラマ枠「月9」に出演するのは初めて。19年4月期に放送された「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」の第2弾だ。

田中が演じる宝生真凛は、天才バイオリニスト。コンサートの開催を発表すれば、チケットは即完売。この日のコンサートでも、美しい音色を奏でていた真凛だったが、突如ステージ上で倒れ込んでしまう。騒然となる音楽ホール。すぐさま甘春総合病院に運ばれるが、どの検査でも異常を見つけることができない。しかし一方で、真凛の左手の力はどんどん失われていき、もう二度と演奏できなくなるのではないかと、引退報道までささやかれてしまう。

田中は19年に放送されたフジテレビ系「絶対正義」で女優デビュー。昨年のテレビ朝日系「M 愛すべき人がいて」でエキセントリックな姫野礼香を演じて、大きな注目を集めた。来月19日公開の「ずっと独身でいるつもり?」では映画に初主演する。

田中は「どの程度バイオリンを弾ける状態が望ましいのだろうと不安でした。子供の頃にピアノ、バイオリン、クラリネットを習っていたのですが“やらされていた”感覚で、決して好きではなかったんです。特に苦手だったバイオリンにここでまた挑戦することになろうとは。役者の仕事はおもしろいなと感じました。安定した音を出すだけで難しい楽器なので、かなり苦労しました。実際にバイオリンをやられている方々もご覧になるかもしれないので、不自然にみえないように練習を重ねました」と話している。

「月9」のイメージについては「今も昔もドラマを見るのが大好きで『月9』は欠かさずに見ています。私が学生の頃の月9はラブストーリーが多かった気がします。“木村拓哉さんが出ている“のが月9というイメージもありました。特に、『HERO』第1期(01年1月期)は強く記憶に残っています。『プライド』(04年1月期)や『エンジン』(05年4月期)も大好きで繰り返し見ていました」と振り返った。

「ドラマ好きにとって、月9はある種のブランドみたいなところがあって、そんな枠に出演することができて、とてもうれしく思います。両親はきっと『月9に出るのー!?』って喜んでくれると思います。親孝行になりました」と笑顔を見せた。

女優としての今後については「目標を掲げられるレベルにも達していなくて。与えていただいた目の前のお仕事を1つ1つ着実にやっていけたらと思っています。やっていくうちに、何かしらの目標が見つかるのかもしれません」。「ラジエーションハウス2」については「テンポがよくて、それでいて心がじわっと温かくなるような、そんな作品だと思っています。放射線技師の視点というものもまた興味深く、ラジエーションハウスの横並びの席で繰り広げられるみなさんの軽快なやりとりがおかしくて大好きです。一視聴者として、シーズン2を心待ちにしていたので、前作からのファンも、見たことがないという方も、ぜひご覧ください」と話している。

現在「グランドジャンプ」(集英社)で連載中の同名コミックが原作。16年6月から11巻まで発刊しているコミックスは、累計170万部を突破している。

シリーズ第1弾の「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」は、同年6月17日の最終話で世帯視聴率13・8%、個人視聴率8・3%を記録した。同24日放送の特別編では世帯視聴率15・6%、個人視聴率8・8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した。

「ラジエーションハウス2」の第1話では、第1弾から2年後、プロジェクトが一段落した五十嵐唯織(窪田)は、米国から日本に帰国して甘春総合病院への復帰を望んでいた。だが、甘春総合病院は、院長だった大森渚(和久井映見)の後を引き継いだ新院長の灰島将人(高嶋政宏)が病院の合理化を実施。「放射線科医はいらない」と言い出し、読影はすべて外部の「遠隔画像診断センター」に委託してしまう。それに伴い、ラジエーションハウスも規模が縮小され、黒羽たまき(山口紗弥加)、軒下吾郎(浜野謙太)、威能圭(丸山智己)、悠木倫(矢野聖人)は、甘春総合病院を辞め、それぞれ別の病院などに転職していた。

そんなある日、バイオリニストの宝生真凛(田中)がコンサート中に倒れるという事態が起きる。客席にいた灰島は、彼女を甘春総合病院へ救急搬送する。

一方、ラジエーションハウスで田中福男(八嶋智人)と働く広瀬裕乃(広瀬アリス)は、最近様子がおかしかった放射線技師長の小野寺俊夫(遠藤憲一)が認知症予備軍と診断されたことを知り、たまきや軒下らに助けを求める。小野寺が今まで通りに仕事を続けていくためには周りのサポートが必要、と考えたからの行動だった。

同じ頃、唯織は、放射線科医の甘春杏(本田翼)の父親でもある前々院長の甘春正一(佐戸井けん太)を訪ねていた。そこで唯織は、杏がすでに甘春総合病院にいないことを知る。

そんな折、仕事を終えて帰路についた杏は、妊娠中の森迫由美(森カンナ)が腹痛に襲われ苦しそうにしているところに遭遇する。由美は、かつて唯織たちがその命を救った世界的な写真家・菊島亨(イッセー尾形)の娘だった。そこに唯織が現れる。