9回目の今年で最後になる「歌ネタ王決定戦2021 FINAL」で優勝したZAZY(33)が29日夜、大阪・MBSテレビで会見し、応援してくれた松任谷由美、夏の甲子園で優勝した母校の智弁和歌山に感謝した。

金髪ロングヘアにガウン、ホットパンツにヒールブーツをピンクで統一した奇抜衣装で、リズムを効かせたシュールなネタが、この日もさく裂。今年のR-1グランプリは初の決勝進出も準優勝であと1歩。初めて賞レースを制した後の会見で、第一声が「普通にうれしいですね」。芸風とは一転し、落ち着いた口ぶりで振り返った。

誰に伝えたいかを聞かれると「ユーミンさんとか、aikoさんとか、僕をおもしろいと言ってくださった皆さんに伝えたい」。コンサートにシークレット・ゲストで呼ばれたこともある松任谷らの名前をあげ、感謝の思いを口にした。

決勝進出会見では、甲子園で躍進していた母校に刺激を受けたと言い、その後、智弁和歌山は夏の大会を制した。ZAZYは「僕も続いて…というか、頑張ろうとは思いましたね。この勢いで次のR-1も最後なんで、それもとって、母校も(来春の)センバツに出て…いいループになれば」。母校からの刺激では、次のR-1奪取宣言も飛び出した。

会見では終始、芸風の奇抜さとはかけ離れ、丁寧で生真面目な対応が続き、優勝賞金300万円の使い道にも“フツー”な回答。「ソファを買い替えまして、友達とか気になってる女の子とおいしい物食べに行って…多少、親とかにも配って、あとは株に投資して貯金ですかね」。こう言うと「普通すぎますね」と照れ笑いも浮かべた。

芸風とこのギャップも魅力のひとつ。最後の歌ネタ王で優勝を果たしたことには「第1回から『(頂点を)取れそうな大会ができたな』と思っていたのに、ずっと悔しい思いできて、最後に取ることができてうれしい」と感慨深げ。「お笑いの大会も、いろんなのができて、滅んで、できて、滅んで…と、お笑い界が盛り上がっていけばいいと思います」。冷静さを失わず、栄冠の重み、喜びをかみしめていた。