NHKは29日、大みそかの「第72回NHK紅白歌合戦」の司会を女優川口春奈(26)俳優大泉洋(48)同局和久田麻由子アナウンサーが務めると発表した。今年は「紅組司会」「白組司会」「総合司会」という呼称ではなく、全員「司会」に統一する。そして3人の司会は、番組の進行を務めつつ、出演するすべての歌手・アーティストを応援する存在になるという。

NHKは今年の紅白のテーマは「Colorful~カラフル~」だと発表した。同局では「去年から続く新型コロナのために、わたしたちの日常の暮らしは変わりました。なんとなく彩りの欠けた日々や景色が、当たり前のことになってしまいました。そんな時代だからこそ、2021年最後の夜は世の中を少しでも『カラフル』に彩りたい、

わたしたちはそうした思いを込めて、紅白をお届けします」と説明している。

そして「『カラフル』には、多様な価値観を認め合おうという思いも込められています。あらゆる色が集い、重なり合い、称え合い、素敵な大みそかを彩る。それが今年の紅白です。いろいろあったこの1年。みんながんばったこの1年。だからこそ1年の最後は、みんなで手を取り合い、素敵な歌とともに希望に満ちた2022年に向かって…日本全国津々浦々、大みそかの夜をカラフルに!」としている。

紅白の実施本部長・杉山賢治氏も「2021年、私たちは、新型コロナウィルスにより、言いようのない不安な日々を過ごしています。一方、1年延期された東京オリンピック・パラリンピックが開催され、国内外の選手たちが、ひたむきに競技に臨む姿に、心打たれました。そして、オリンピック、パラリンピックは、多様性を認め合う大切さを私たちの心に残してくれました。そんな年にお送りする第72回紅白にふさわしいテーマとして『Colorful~カラフル~』を選び、そして、そのテーマをリードしてくれる方々に司会をお願いすることにしました」と説明している。

今年、紅組司会、白組司会、総合司会の呼称をなくした背景には、「Colorful~カラフル~」というテーマがあるとみられる。全員を「司会」に統一した理由について、NHKは日刊スポーツの取材に対し「今年のテーマや演出内容を検討する上で、総合的に判断しました」としている。