坂田利夫との漫才コンビ「コメディNo.1」で親しまれた前田五郎(まえだ・ごろう、本名邦弘=くにひろ)さんが10月17日に大阪市内の病院で亡くなっていたことが、5日までに分かった。79歳。関係者によると、持病の悪化もあって、8月ごろに体調不良を訴え入院していた。本人の強い意向で、親族だけで葬儀を終えた。長女で吉本新喜劇の前田真希が9月に第1子を出産し、初孫誕生を喜んでいたばかりだった。

近年を知る関係者によると、道頓堀や新世界の劇場へ姿を見せることもあり、大阪市内で定期ライブも開催。7月まで行っていた。

前田さんは大阪市出身。63年に新喜劇に入団し、67年に坂田と組んだ。前田さんが坂田の「アホ」ぶりを厳しくつっこみ、坂田のキャラが完成。シングル「アホの坂田」も大ヒットし、相方を関西で愛される「アホの代名詞」に育てた。

79年には上方漫才大賞を受賞するなど、上方を代表するコンビの“リーダー”として活躍していたが、吉本興業とのトラブルから09年8月にコンビ解散。同9月に契約解除となり、1人で活動を続けていた。

趣味は写真。楽屋で撮影した写真を芸人に贈るもの趣味で、訃報を受けた往年の芸人仲間は「1回楽屋に来たら写真20枚もらった」と、しのんでいた。