俳優梅沢富美男(70)が18日、都内で著書「人生70点主義 自分をゆるす生き方」(講談社)の発表会見に出席した。

本を出版した動機について「今までテーマは何ですかと聞くと、下半身の話ばかり。上半身はなかった(笑い)。今回はコラム風に話して欲しいという珍しい話が来て『週刊現代』で連載したのが本になった。義理と人情が僕の人生のテーマ。ようやく分かってもらえた。今まで下半身を語って本になったことはあるけど、人生を語って本になるとは。1人で生きてはいけないのが人生。親子だけで生きていけりゃ最高だけど、他人と付き合わなくちゃならない。義理と人情。どこかで助け合わなけりゃいけない」と話した。

「人生70点主義」という題名について「100%の人間なんていない。いい事をしても、ネットで余計な事をするなと言われる時代。コロナ禍で、肩肘張らずに70点でいいんだと。俺の人生70点主義でよかったんだと。ここ2、3年コロナで嫌なことばかりだけど、1つだけよかったのが、政治家がクソの役にもたたないことが分かった」と笑った。

コロナ禍で梅沢の劇団も大きな打撃を受けた。「僕らの劇団には保証も何もない。しかも、コロナ禍で飲みに行っちゃ駄目。僕とかみのもんたは、うろうろしてたらすぐ記事になる(笑い)。まっすぐ帰って料理している。自分が料理をして女房の帰りを待っている。昔と逆」。愚痴をこぼしていると娘から「女遊びでもしてこい」と言われた。「もちろん、行ってませんよ。『週刊現代』から、いいネタになると言われた。(ビート)たけしさんみたいに(講談社に)殴り込んで来なきゃなくなる」と笑った。

今、一番売れているシニアタレントと言われていることについて「私は役者ですから、その場になじむのがうまい。バラエティーでカンペ(カンニングペーパー)で『そろそろキレ時です』と出たら、その通りにキレて、それをネタにする。今、老害って言われてるのは、徳光和夫と俺ですよ。クソじじい、死ね! と。それ専門で炎上しています(笑い)。でもこれも宣伝。嫌いも、そのうち好きになる」と話した。

本の出来については「70点です」と笑顔。そして「今まで浮気は随分しましたけど、100%ばれます。うまくやれと言うことです。ばれても、もめないように行動しろということです」と話した。

政治家へ厳しい発言が続くが「僕にも1度立候補の話がありましたが、すぐに断りました。たたかれて2週間で辞めますよ。学もないし、政治はちゃんと勉強したほうがいい」と話した。

ビートたけし(74)が生番組を降板、芸能リポーター井上公造氏(64)が現場取材を引退など、年齢と共に第一線を引くことを表明する有名人が相次いだ。梅沢は「役者に引退はない。求められれば、やり続ける。お客がパラパラしか入らなくなった時が引退」。来年1月に東京・明治座「梅沢富美男劇団」の公演で、泉ピン子(74)と競演する。「二十歳の役だから、断るかと思ったのに引き受けた。大したババアだ(笑い)。私が泉ピン子をいじめますので楽しみにしていてください」と笑った。