女優綾瀬はるか(37)主演のフジテレビ系連続ドラマ「元彼の遺言状」(月曜後午後9時、初回30分拡大)が11日にスタートする。 綾瀬が演じるのは、美しく勝ちにも金にも名誉にもこだわる優秀な弁護士・剣持麗子。大手弁護士事務所に勤めていたが、クライアントから訴えられそうになり減俸を命じられて「こんな事務所、辞めてやる」とたんかを切って休職。休職中にメールを送った元カレの森川栄治(生田斗真)の代理人・篠田敬太郎(大泉洋)から返事があり、巨額の財産を持っていた栄治は「僕の全財産は僕を殺した犯人に譲る」という奇妙な遺言状を残して死んでいた。巨額の遺産に心が動いた麗子は、栄治の別荘の管理人をしていた篠田を「私があなたを殺人犯にしてあげる」と“殺人犯”に仕立て上げ、共謀して遺産を山分けする計画を立てる。

麗子と敬太郎はなぜか毎回、殺人事件に遭遇し、法的視点で解決するリーガルミステリー。原作は20年の「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した、新川帆立氏の同名小説。

第1話で、麗子はクライアントの利益のためには手段を選ばない剛腕ぶりで多大な利益を上げていた。だが、その強引さが仇(あだ)となって有力クライアントを失い、所長の津々井君彦(浅野和之)からボーナスカットを言い渡されてしまう。

その処遇に憤慨し、事務所を辞めると啖呵(たんか)を切って飛び出した麗子は“ひとり焼き肉”で憂さ晴らしをする。飲み仲間を求めて片っ端から知り合いにメールを送ると、大学時代の元カレの森川栄治から返信が来る。だが、その内容は「森川栄治は永眠しました」という訃報だった。驚く麗子のもとに見知らぬ電話番号から着信が入る。全く面識がないはずの男・篠田から、栄治のことで相談したいと言われる。

数日後、麗子は篠田と会うが、顔を見てもなお、篠田のことを思い出せない。一方「変わらないねえ、麗子ちゃんは」となれなれしい態度を取る篠田は、栄治と同じ大学のサークルの先輩で、軽井沢の別荘で病気療養していた栄治の別荘管理人をしているらしい。自室で死んでいた栄治を最初に発見したのも篠田だった。そこで篠田は栄治が残した奇妙な遺言書のことを麗子に伝えた。そこには「全財産は僕を殺した犯人に相続させる」と記されていた。篠田は「代理人になって僕を犯人に仕立ててほしい」と麗子に持ちかける。