女優の鈴木砂羽(49)が14日までにコンテンツ配信サービス「note」に長文をアップ。初対面の映画監督から激しく罵倒された過去を明かし、性暴力などの告発が相次ぐ映画業界について「この腐った世界を変えてゆかなくてはならないという意識が必要だ」と思いをつづった。

鈴木は十数年前、ある映画監督の次回作の主演にとの話があり、会食の席についたという。しかし初対面のその監督から「君はお父さんが芸術家かなんか知らないけど勘違いしてない?」「あんなテレビの延長映画みたいな作品に出てイイ気になってる」「〇〇監督はクソだ、あんな作品に出てるお前もクソ」などと激しくののしられ、その場を立ち去ったという出来事を振り返った。

鈴木は憤るも、事務所などに迷惑をかけたり、自身もダメージを受けてしまうだろうことを心配し、この件については沈黙を守ってきたという。しかし、映画業界で監督や俳優から性暴力を受けたとの告発が相次ぐ中、「泣き寝入りしてはいけない。事務所も見て見ないふりはしてはいけない。絶対に役者を守らなくてはならない。長いモノに巻かれてやり過ごす時代は終わった。一過性のニュースにしないためにも、そうした業界に蔓延る腐敗に気づいた我々が、この腐った世界を変えてゆかなくてはならないという意識が必要だ」と思い立ち、「もしここを見つけて読んでいる被害者の皆さん、あんな弱っちいクズ野郎たちにつけ込まれたのは悔しさしかないけどどうか学んで欲しい。今後見抜く目を身をもって知ったのだから、現場で立ち向かう勇気を持って欲しいと願う」と訴えた。

また、「もちろん女性全員が自分のように向こう気が強くて反発できる人ばかりじゃない事はわかる。その場になったら怖くてどうしても抗えない状況になってしまい、身動き出来なくなって、言う事を聞いてしまう人もたくさんいるとは思う」と推し量り、「でもそんな時は思い出して欲しい。こんなところで自分を堕として汚してはいけない。今この場であなたを力で捻じ伏せる奴なんて所詮大した事ない。役をあげるから、なんて甘い誘いになんて決して乗ってはいけない。適当に評価されて挙句品定めされて、、そんな輩のくれる役なんぞいらないと毅然とした態度を取ろう。あなたは俳優。孤高の存在。そんな奴らに評価なんかされなくてもきっともっと次に繋がるいい出会いがある」と呼びかけた。