窪田正孝(33)と本田翼(29)が19日、都内で出演映画「劇場版ラジエーションハウス」(鈴木雅之監督、29日公開)の放射線技師の卵限定試写会に出席し、学生へエールを送った。フジテレビ系月9枠で19年4月期、21年10月期に放送した放射線技師にスポットを当てた連続ドラマの映画版。同技師を目指す学生100人を招待して行われた。

主演の窪田は学生へリフレッシュの重要性を説き「僕が言えるのはそこしかないんですけど、気持ちを豊かにしたり、食べることがすごくエネルギーになったりして良い精神が宿ることもあります。何よりもご自身の体を大切にしていっていただけたら」と語った。

本田は同技師の存在をドラマ出演まで知らなかったことも明かし「この人たちが見つけてくれなかったら自分の病気がわからないんだと、当たり前のことに気づかされました。病院に行く立場になったら、あいさつしたいなと思います。みなさんにいつか検査してもらいたいです」と笑顔で話した。

イベントの司会は元フジテレビアナウンサーの笠井信輔氏(59)が務めた。ステージ4の悪性リンパ腫との闘病経験があり、自身の命を救ったのも放射線技師のおかげであることを紹介。当初は前立腺肥大だと診断されていたが、同技師らが、がんを発見したことで泌尿器科から腫瘍内科へと転院。発覚まで4カ月を要したといい「私は放射線技師の方に命を返してもらいました」と感謝を語った。

本田はがん発見などに貢献した放射線技師らの名前が患者に伝わりにくい仕組みとなっていることも指摘。「(がんなどを見つける)根本的なところをやったりしているのに(患者から)『ありがとう』をもらえる機会が少ないことにもどかしさを感じました。CTを撮った人、見てくれていた人の名前が分かる欄があればいいなって思います」。これには笠井氏も「影のヒーローなんだなと自分も実感しています」と応じていた。

質問タイムでは学生に壁に当たった際の乗り越え方などを聞かれた。窪田は「自分も人の目を気にして1歩下がってしまったタイミングがありました」と明かし「でも、誰にどう思われようがやったらいいんじゃないかな。自分も越えられたかはわからないけど、向き合うことはできました」。

本田も「無理に壁に登ろうとしなくても、越えようと思わなくてもいいと思います。壁のためにより、自分のために頑張るでいいと思います」と語った。ドラマの医療監修を務めた五月女康作氏も出席した。