「いつでもどこでも変化球、ひなのなの」。18年11月、けやき坂46(ひらがなけやき=現日向坂46)に三期生の1人として加入した上村ひなの(当時14)のあどけなさが残るその姿を、当時学生だった私は「これから頑張ってほしい」。いちファンとして、そんな思いで見ていた。

上村は4月に新成人の18歳になり、6月1日に発売される日向坂46の7枚目シングル「僕なんか」では最前列のフロントポジションに立つ。4月から日刊スポーツの新入社員となった私は、このほど、毎週火曜日掲載の連載「坂道の火曜日」のためにおこなった上村のインタビューに、同席する縁に恵まれた。

実際に会ってみると、加入当初に感じた幼さはもうそこには無く、アイドルとして存在感を放っていた。「4年間で人はこんなにも変わることができるのか」と感銘を受けた。グループとしての目標だった東京ドームライブも3月に成功させ、「不安よりも楽しいと感じた」と自身の成長を実感したそう。次の目標を聞くと「私は、未来に向けて頑張っていかなければいけない若手メンバーの1人だと思うので、たくさんの方に好きになってもらえるよう、自分自身も愛されるように努力したいです」と答えた。

今回の新曲でも、学生の頃に見たライブでも、多彩な表情には驚かされてきた。場数を踏むたびに進化していく上村がパフォーマンス面で特に目標としている先輩の1人が、同シングルをもっての卒業を発表している二期生の渡邉美穂(22)だという。「力強い表情、ブレのないカッコいいダンスがすてきです」と渡邉の魅力を力説し「美穂さんの強い心だけでも受け継げたら」と誓った。

これから、どんな坂道にも立ち向かい、グループを引っ張る存在になっていきそうだ、と感じた。私も彼女に負けないよう日々成長していきたい。【星夏穂】