映画監督、劇画家の石井隆さん(本名石井秀紀=いしい・ひでき)が、がんのため5月22日に75歳で亡くなったことが明らかとなって一夜明けた10日、映画界に悲しみが広がった。88年の初監督作「天使のはらわた 赤い眩暈」で映画初主演の竹中直人(66)ら、出演した俳優陣が相次いで追悼のコメントを発表した。

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竹中は所属事務所を通じて発表した追悼文に「本当に最高の映画監督でした。悔しいです。あまりにもかなしいです」とつづった。「天使のはらわた 赤い眩暈」は、映画監督志望だった石井さんが自らの劇画を日活ロマンポルノが78年に実写&シリーズ化して10年たって、念願がかなった初監督作。竹中にとっても、劇団青年座に所属もコメディアンとして頭角を現していた中、俳優として大きくステップアップでき、人生を変えた作品となった。

竹中は93年「ヌードの夜」にも主演で起用されると、95年「GONIN」にも出演。遺作となった15年「GONIN サーガ」には、直訴して出演したほどだった。「石井監督はもっともっとつらくて悔しかったと思います。もっともっと映画を撮りたかったと思います。やりきれない思いでいっぱいです。作品にずっと参加していたかった」と無念の思いを吐露した。

椎名桔平(57)もインスタグラムでコメントを発表し「27才の時、『ヌードの夜』で監督にキャスティングされて全てが変わった。たくさんの事を教えてもらった」と感謝した。同作公開後に石井さんから贈られたブレスレットの写真もアップし「『フィルムには空気や匂い、想いまで映るんだぞ!』今も大事にしてる言葉です」とつづった。

石井さん2作目の劇場長編映画「死んでもいい」に出演した永瀬正敏(55)は、ツイッターで「、、、ご冥福をお祈りします」と投稿。13年「フィギュアなあなた」でヒロインを演じた佐々木心音(32)も「寂しいよーあなたが見つけてくれたおかげで私は今ここにいます」と感謝した。