小栗旬(39)主演のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜午後8時)の第31回「諦めの悪い男」が14日に放送され、北条と激しい主導権争いを繰り広げてきた比企一族の滅亡が描かれた。比企能員を演じた佐藤二朗(53)と、妻の道を演じた堀内敬子(51)が、同局を通じてコメントを寄せた。

佐藤は能員のラストシーンの撮影について「小栗義時と、坂東彌十郎さん演じる時政の親子がすごくいろいろ、僕より真剣に提案しているんですよ。『ここは俺が刀を抜きたい』とか『俺が口で言って』とか小栗が言ったり、彌十郎さんも『こういうやり方もある』と言ったりして、いろんなことを提案してくれて」と、2人が綿密に打ち合わせをする様子を見ていたことを回想。演出を担当した同局保坂慶太氏や清水拓哉プロデューサーからも新鮮な提案を受けたといい、「僕が死ぬのに周りの人の方が積極的で、ハッと思ったんですよね」と刺激を受けたことを振り返った。

その時の思いはツイッターにもつづり「『いかんいかん!もっと高みを目指さなきゃ』ってTwitterに酔っぱらって書いちゃったんですけど、そういう気持ちになれてうれしかったんですよ」としみじみ。俳優業の中では、周囲の熱意に自身が押し上げられる瞬間があるといい「それを味わって、うれしくて備忘録で書いておきたいと思って、酔っぱらって書いたらニュースになってしまったんですけど」と苦笑した。

義時を演じる小栗とは役の上で火花を散らし続けたが、「役者としてふだんは仲がいいんですけど、カメラが回っているときには当然、激しい憎悪の火を燃やして、最後までやり切ろうと思ってやっていました」と語った。

道の最期を演じた堀内は「とにかく“強い母親”という感じは意識しました。死ぬことに関しても悔いは全然ないし、能員が死んだ時点でもう、生きてはいられないという気持ちもあったと思います」。館に攻め込まれたシーンでは「自分のやることをやって、みんなを逃がして引き留めるという、その強さが出ればいいなという感じはありました」と振り返った。