女優長澤まさみ(35)主演のフジテレビ系連続ドラマ「エルピス-希望、あるいは災い-」(月曜午後10時)の第5話が21日放送され、平均世帯視聴率が5・8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と22日、分かった。初回から8・0%、7・3%、6・3%、6・9%だった。

平均個人視聴率は3・2%。初回から4・4%、3・8%、3・4%、3・9%だった。

長澤にとって18年4月期のフジテレビ系「コンフィデンスマンJP」以来、4年半ぶりの連続ドラマ出演。

長澤演じる大洋テレビのアナウンサー浅川恵那(えな)は、入社当初は抜群の容姿と好感度の高さから「10年に1人の逸材」ともてはやされ、ゴールデンタイムのニュース番組のサブキャスターを務めていた。しかし、複数番組を担当する激務のなかで徐々に人気に陰りが見え始めたところで、週刊誌に路上キス写真を撮影され、ニュース番組を降板。現在は、社内や視聴者から「落ちぶれた」と後ろ指をさされながら“制作者の墓場”とやゆされる深夜の情報番組「フライデーボンボン」のコーナーMCを担当している。

そこへ若手ディレクター岸本拓朗(眞栄田郷敦=22)が、犯人とされた男の死刑が確定した10代女性連続殺人事件の真相追及を持ちかける。冤罪(えんざい)疑惑を追うなかで、恵那が失った“自分の価値”を再び見いだしていく社会派エンターテインメント。2人の先輩で報道局のエース記者・斎藤正一役として鈴木亮平(39)が出演する。

題名の「エルピス(Elpis)」とは、古代ギリシャ神話で中からさまざまな災厄が飛び出したと伝えられる「パンドラの箱」に唯一残されていたものとされる。良きことの予測として「希望」、あしきことや災いの予測として「予兆・予見」とも訳される言葉。

第5話では、松本死刑囚(片岡正二郎)の再審請求が棄却され、責任を感じたチェリー(三浦透子)が自殺を図る。しばらくすると、拓朗たちも特集の続編を制作することを禁じられ、あらがえない大きな力に脅威を感じた恵那は、制作中止の理由も問わぬまま、上層部の決定を静かに受け入れる。だが、世間の反響が大きく視聴率も良かっただけに、拓朗はどうしても納得できない。

行き場のない正義感をまとった拓朗は、単独で事件の目撃証言をした西澤正の身辺を調べ始める。すると、西澤がかつて、事件のあった八頭尾山のふもとの町に住んでいたことが判明。さらに現地で聞き込みを続けると、西澤の息子・健太の親友だという男が現れ、西澤の新たな顔が浮かび上がってくる。そこに、いちるの望みをかけた拓朗は、男を介して”ある人物”に接触を図ることに…。

一方の恵那は、元恋人の斎藤と再び良好な関係を築き始めていた。その矢先、同期で報道部の滝川雄大(三浦貴大)から、斎藤が警察に多大な影響力を持つ、とある大物政治家と親密な関係であることを聞かされた。