東映は22日、12月4日の営業をもって閉館する東京・渋谷区の直営劇場・渋谷TOEIで、同日に「さよなら渋谷TOEI」と題したラスト特別上映を行うと発表した。同日午前11時30分から「鉄道員(ぽっぽや)」(上映時間112分)午後6時から「バトル・ロワイアル」(上映時間114分)を、入場料金500円均一で上映する。座席指定券は、オンラインは12月2日午前0時、劇場窓口では同11時から、それぞれ発売を開始する。

渋谷TOEIは、1953年(昭28)11月18日に宮益坂下に渋谷東映、渋谷東映地下として開業した、東映の直営劇場第1号。10月19日に、12月4日の営業をもって69年の歴史にピリオドを打つと発表すると、「渋谷TOEI」がツイッターのトレンドワードで1位になるなど、閉館を惜しむ声が高まった。そこで、日頃からシニア層から上映リクエストの要望が多い、高倉健さん主演の1999年(平11)の「鉄道員(ぽっぽや)」(降旗康男監督)と、渋谷TOEIが全国直営劇場の中で興行収入1位を稼ぎ出した、深作欣二監督の00年「バトル・ロワイアル」が、ラスト上映作品に選ばれた。

渋谷TOEIが所在する、93年に営業を開始した11階建ての商業ビル「渋谷東映プラザ」は、テナントビルとしての営業を継続する。渋谷TOEI閉館後のフロア展開は、近日中の発表を予定。渋谷TOEIが12月4日の営業をもって閉館した後は、東映の直営劇場は東京・丸の内TOEIのみとなる。