司会の笠井信輔アナウンサー(59)が「ケイコ 目を澄ませて」などで主演女優賞を受賞した岸井ゆきの(30)のスピーチの途中で、新人男優賞を受賞したSnow Man目黒蓮(25)に話を振る“アドリブ”で会場を沸かせた。

岸井は「ケイコ 目を澄ませて」で、生まれつき両耳が聞こえないプロボクサーを演じた。ボクシングのトレーニングについて聞かれると「強くなりたい気持ちで、トレーニングしていました」と振り返った。セリフが、ほぼない役を演じたことに難しさはあったかと聞かれると「セリフがないから難しいとは思っていない。なぜなら、サッカーはルールを知らなくても感動することがある。ボクシングも、そう…言葉がなくても感じられることに信頼がある。そこに存在できたら何か伝わる。そのためにトレーニング監督とのコミュニケーションを取ったと思う」と熱く語った。

その中、笠井アナは唐突に「ごめんなさい。どうしても手話の話になったので、聞かないと…台本にはないんですが…」と言いながら、目黒ににじり寄った。目黒は、22年10月期のフジテレビ系ドラマ「silent」で、若年発症型両側性感音難聴(じゃくねんはっしょうがたりょうそくせいかんおんなんちょう)で中途失聴する若者を演じ、話題を呼んだ。

目黒は、岸井同様、せりふのない役を演じた際の芝居について聞かれると「そうですね。今、自分が何を思っているとか、そういうのは顔の表情で伝えていくしか、ないかなと。気を使って演じました」と語った。また岸井の話には「(納得するところは)ありましたね、すごく」と感想を語った。

笠井アナは「ごめんなさいね、岸井さんの時間なのにね」と、岸井にフォローの声をかけるのも忘れなかった。「ケイコ 目を澄ませて」は、岸井の主演女優賞、三浦友和(71)の助演男優賞、三宅唱監督(39)の読者選出日本映画監督賞、日本映画作品賞(ベスト・テン第1位)の4冠を獲得した。