新海誠監督(49)のアニメ映画「すずめの戸締まり」の観客動員が、1000万人を突破した。配給の東宝が6日、発表した。同監督作品の動員1000万人突破は16年「君の名は。」と19年の前作「天気の子」に続き、3作品連続。22年11月11日に全国420館(IMAX41館含む)にて公開し、5日までの87日間で観客動員1009万4661人、興行収入134億1535万5820円を記録した。

「すずめの戸締まり」には、原菜乃華(19)とSixTONES松村北斗(27)が出演。九州の静かな町で暮らす17歳の岩戸鈴芽(原)が”災い”をもたらす扉を閉めることを使命とする「閉じ師」宗像草太(松村)と出会い、日本各地の廃虚を舞台に災いの元となる”扉”を閉めていく、鈴芽の解放と成長を描いた現代の冒険物語。新海監督は、11年に発生した東日本大震災で感じ、考えさせられ、高校生男女の入れ替わりを描いた「君の名は。」を製作したが、同作では直接的に描けなかった3・11を「すずめの戸締まり」で明確に描き込んだことも話題となった。

16日に開幕する世界3大映画祭の1つ、第73回ベルリン映画祭(ドイツ)で最高賞の金熊賞を争う、コンペティション部門への出品も決定。日本のアニメ映画が同部門に出品されるのは、02年の第52回で金熊賞を受賞した、宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」以来21年ぶり。新海監督と主演の原は、現地で行われるレッドカーペットとプレミア上映に参加する予定だ。