合成麻薬MDMAを日本に密輸したとして麻薬特例法違反の疑いで先月逮捕されたモデルの道端ジェシカ(38)が5日、留置先の警視庁・原宿署から釈放された。署を車で出る際は、集まった報道陣の前に姿は見せなかったが、所属事務所は公式サイトで尿検査の結果が陰性だったことなどを報告した。一方この日、ジェシカの夫で米国籍の映画プロデューサー、ケネス・カオ容疑者(46)は、MDMAを密輸したとして、麻薬及び向精神薬取締法違反の疑いで再逮捕された。

午後4時29分ごろ、ジェシカの所属事務所が用意した3台の車が続けて署を出た。後続2台にジェシカの姿はなく、1台目の黒いワゴンタイプの車に乗っていたとみられる。青いカーテンで後部座席が仕切られておりジェシカの表情はうかがいしれなかった。

釈放後まもなく、ジェシカの所属事務所は公式サイトに文面を掲載。「関係者の皆様・ファンの皆様には大変ご心配をお掛け致しましたこと、改めてお詫び申し上げます。この度、道端ジェシカが釈放されましたことを、ご報告させて頂きます」と記した。また「尿検査の結果は陰性でした」とした上で「捜査が継続しているとのことですので、これ以上のコメントは差し控えさせていただきます」とコメントした。夫のカオ容疑者については「担当弁護士が異なるため、弊社からお伝えできることはございませんので、ご了承くださいませ」と説明した。

ジェシカは先月18日、都内のホテルでMDMAを所持した疑いで、麻薬特例法違反の疑いで夫と共に逮捕されていた。ジェシカは容疑を否認しており、尿検査は夫とともに陰性。当初10日間の勾留が延長され捜査が続けられたが、勾留期限が近づき、釈放となった。

一方で警視庁は、MDMAを日本に密輸したとして、麻薬及び向精神薬取締法違反の疑いでカオ容疑者を再逮捕した。容疑は米国時間3月9日、氏名不詳の人物らと共謀し、MDMAを含む粉末の入ったカプセルを隠した航空小口急送貨物1個を東京・港区のホテルあてに発送した疑い。カオ容疑者は最初の逮捕当初は容疑を否認していたが、その後「間違いない」と容疑を認めたという。

関係者などによると、カオ容疑者は、ロサンゼルス国際空港、オークランド国際空港を経由し、11日に成田空港に荷物を到着させた。荷物が成田空港に到着した際に税関職員が隠されたMDMAを発見し、送り先ホテルに荷物が届いた際、警視庁捜査員が踏み込んで逮捕に至った。

ジェシカは近年はハワイを拠点に生活。日本での主立った芸能活動は少なかったが、SNSでスピリチュアルに傾倒する様子などを発信するなどしていた。

◆道端(みちばた)ジェシカ 1984年(昭59)10月21日、福井県生まれ。父の両親はスペイン系アルゼンチン人とイタリア人。母が日本人。姉のカレン、妹のアンジェリカもモデルで「道端3姉妹」として知られる。13歳からファッションモデルの仕事をスタートしパリコレにも参加。14年12月に元F1ドライバーのジェンソン・バトンと結婚も、1年後に離婚。173センチ。血液型O。