3月28日に71歳で亡くなった音楽家・坂本龍一さんの公式ツイッターとインスタグラムが20日未明、坂本さんが亡くなる間際まで訴えていた、多くの樹木の伐採を伴う明治神宮外苑の再開発の見直しを求める運動を、22日午後4時から同8時まで神宮外苑絵画館前西側通路で行うと発表した。

「坂本龍一の意志を引き継ぎ、神宮外苑の樹々伐採中止を呼びかけます。ぜひお集まりください。#神宮外苑の樹木伐採に反対します」と発信した。

坂本さんの公式SNSアカウントは、坂本さんが生前、共同主宰を務めた団体「D2021(Demonstration with Ryuichi Sakamo)」が発信した文書を引用する形で発信。

「ひとりの人間として社会に対し発信を続けた坂本龍一さんの生き方に、私「たち」もひとりの人間として、意志を引き継ぎます。『D2021』は、まだ見ぬ理想の社会とは何かを考え、坂本さんと共に行動してきました。一緒にやってきて気がついたことは、有名なひとりが発信しても、有名/無名の隔たりない『みんな』で課題を引き受けなければ社会が変わることは決してないということです」

「坂本さんは亡くなる1ヶ月前に、神宮外苑の樹々を伐採しないで欲しいという趣旨の手紙を東京都知事、新宿区長、港区長、文部科学相、文化庁に宛てて書きました。『目の前の経済的利益のために、先人が100年をかけて守り育ててきた貴重な神宮の樹々を犠牲にすべきではありません。これらの樹々はどんな人にも恩恵をもたらしますが、開発によって恩恵を得るのは一握りの富裕層にしかすぎません』と。」

「坂本さんの死をもって集まることに、抵抗がないといえば嘘になります。でも何もしないで終わることを彼が望まないことも知っています。天国から『何かしないの?』と急かされている気もします。社会に対する憂いと愛を持って、彼の姿勢と意志に連なるように、神宮外苑の伐採が予定される樹々の前に集まりましょう。続けます。繋げます。」

坂本さんの公式インスタグラムは「2023/4/22 Sat.16:00-20:00at 神宮外苑絵画館前西側通路 坂本龍一の意志を引き継ぎ、神宮外苑の樹々伐採中止を呼びかけます。ぜひお集まりください。」と呼びかけた。