2020年に英王室を離脱して米カリフォルニア州に移住したヘンリー王子(38)が、英国滞在中の警察による警護を巡って英政府と争っている裁判で、英高等法院が23日、王子側の要求を退けた。

王子は、王室を離脱した一家が英国に滞在する際に警察による警護を行わないとする英政府の決定を不服とし、自身や家族の身の安全を理由に私費で警察による警護を受けることを求めていた。

英政府は警察の警護がなければ身の安全が脅かされ、帰国ができないと主張する王子に対し、「警察は私費で雇えるものではない」と反論していた。

米ピープル誌など米メディアによると、私費による警察警護を求める裁判では敗訴した王子だが、税金による警察警護を行わないと決めた政府の判断に対する異議申し立ては現在も進行中で、決定の再評価を求める争いは残っている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)