60年代には故横山ノックさんらと「漫画トリオ」として活躍し、後にテレビ司会者として関西を中心に絶大な人気を誇った元タレント、上岡龍太郎(本名・小林龍太郎)さんが5月19日、大阪府内の病院で、肺がんと間質性肺炎のため亡くなった。81歳だった。引退後の窓口だった米朝事務所が発表した。

発表によると、「ご本人の強い意向により」ごく限られた身内のみですでに密葬で執り行ったといい、お別れの会なども固辞していたという。

息子の映画監督・小林聖太郎氏のコメントは次の通り。

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お世話になった方々にも突然のお知らせとなってしまったことを深くおわびいたします。

昨年秋ごろ、積極的治療の術がなく本人も延命を求めていない、と知らされた時に少しは覚悟しておりましたが、あれよあれよという急展開で母も私もまだ気持ちが追いついていない状態です。

とにかく矛盾の塊のような人でした。父と子なんてそんなものかもしれませんが、本心をうかがい知ることは死ぬまでついにかなわなかったような気もします。

弱みを見せず格好つけて口先三寸…。運と縁に恵まれて勝ち逃げできた幸せな人生だったと思います。縁を授けてくださった皆様方に深く感謝いたします。

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上岡さんは、芸歴40年だった00年に芸能界を引退。趣味のゴルフなどを楽しみつつ、11年には立川談志さん、15年には桂米朝さんが亡くなると、告別式に出席。16年には京都国際映画祭に訪れ、息子の聖太郎氏の作品を鑑賞していた。