歌手で作曲家のすぎもとまさと(74)が3日、新潟・十日町の越後妻有文化ホール「段十ろう」で700人を集めて「ウクライナ支援コンサート」を開いた。元々は昨年の開催が予定されていたが、コロナ禍で延期されていた。

すぎもとは「吾亦紅」、最新曲「薄荷抄」などアンコールを含めて、全15曲を熱唱した。この日はウクライナ出身のバンドゥーラ奏者カテリーナ(37)もステージに立って「母への道」「翼をください」など5曲を披露した。

すぎもとは「2年前に、この会場も見に来て、やるならここと決めていたんですが、やっとステージができる。ありがたいことです」。ウクライナでは、今でも戦禍が続いている。「俺たちは、実際の戦争のすごさを知らない。平和になってきたと思っていたけど、実際は違う。本当は、もっと叫び続けなきゃいけない。続けられる限り、支援をしていきたい」と話した。

カテリーナは「ウクライナの友達に聞くと、去年よりもミサイルが増えて、危険な状況が広がっているそうです。音楽を通して、ウクライナ状況を伝えていきたいと思います」。

すぎもととカテリーナは、昨年12月に東京・浅草ビューホテルで開催された、すぎもとの「ウクライナ支援・チャリティーディナーショー」で共演。カテリーナは「また、ご一緒させていただいてうれしい。次も一緒にやって、その次は戦争の終わったウクライナで復興に向けて一緒に歌えたら」。すぎもとは「ウクライナでやりたいね。音楽はどこの国でも、同じドレミファソラシドだから」と話した。

この5月から新型コロナウイルスが5類感染症に移行した。コロナ禍をすぎもとは「やっと今、という感じだけど、そこまでもたなかった人や会社もある。俺は作家だから、売れても売れなくても歌を書くことができた。だけど、歌オンリーの人は大変だったと思う」と振り返った。9月19日には東京・北とぴあでコンサートを開く。

作曲家としては、昨年のレコード大賞最優秀新人賞を受賞した演歌歌手田中あいみ(22)に「愛の懺悔じゃないけれど」(5月31日発売)を提供。「最初は、そんなにたいしたことないと思っていた。デビュー曲を書こうと思っていてつぶれたんだけど、今回の歌はすごくはまっていると思う」と話した。