“楽器を持たないパンクバンド”BiSHが29日、東京ドームで、解散ライブ「Bye-Bye Show for Never」を開催した。
約5万人のファンの熱気が渦巻く中、「BiSH-星が瞬く夜に-」で開演。16曲目「ぴょ」ではグループ初となるトロッコに乗る演出を行うなど、お祭り感満載のステージとなった。「サヨナラサラバ」「プロミスザスター」「GiANT KiLLERS」「beautifulさ」など全28曲を披露した。
この日が最初で最後の東京ドーム公演となった。アユニ・Dは「宇宙ぐらい莫大(ばくだい)なのかな」と会場入りする前に思っていたというが、リハーサルを終えると意識が変わったという。「1番後ろの人も神経を集中させたら見えそう。一重か二重かとか。ライブの前は目がよくなるんですよ。ビビる要素は減りました。あんまり意識しなくてもいいのかな」。ハシヤスメ・アツコも「リハーサルの時にWACKの後輩が客席にいたけど意外と見えた。今日は全国から来ているので『あの人は北海道の人だ』って分かると思う」と話すなど全国から集まったファン、通称「清掃員」との最後の1日を楽しんだ。
これまでに、スクール水着でパフォーマンスしたり、ライブ前に全員で「ち○ぽー!」と気合を入れたりなど、型破りなグループ性を見せてきたBiSH。ライブ前日には、まさにBiSHらしいやりとりがあった。「普段タクシーとかで割り勘が多いんですけど『貸したお金は返してください』って、6人だけのグループLINEで流れてきて。それはBiSHっぽいなと思いました」とモモコグミカンパニー。まさかの暴露も、メンバー全員が笑いながらうなずくなど、自然体でこの日を迎えた。
結成から8年。アイナ・ジ・エンドは「父とグーグルカレンダーを共有しているんですけど『解散したらスケジュールがなくて僕の生きがいがなくなる』って言われました」としみじみ。リンリンが「群馬のツアーファイナルでもらっただるまを実家に送ったら、頭をなでながら『東京ドーム頑張ってね』っていう動画が母から送られてきました」と話すなど、周囲の声援が力になってきた。
ダブルアンコールで、今ライブのタイトルにもなっているグループ最後のシングル「Bye-Bye Show」を披露して幕を閉じた。グループ初のライブは15年に東京・中野heavysick ZEROで行い、会場に集まった“清掃員”はわずか6人。それから8年たち、最後の日に東京ドームを埋め尽くして有終の美を飾った。
セントチヒロ・チッチは「今日で解散するけど、みんなのことを置き去りにするつもりはありません。今日という日が皆のこれからの人生のお守りになるように、BiSHの音楽が明日からの生きる糧になるように強く願っています。BiSHを愛してくれてありがとうございました」とあいさつ。笑顔で清掃員に分かれを告げて、第2の人生へと歩き出した。



