歌舞伎俳優中村時蔵(68)が8日、東京・国立劇場で、9月歌舞伎公演「通し狂言 妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)」(同2~26日)の取材会を行った。

9、10月の2カ月にわたり「妹背山-」を通し上演する。9月公演は「吉野川の場」を中心に上演。時蔵は、女形最高峰の難役の1つと言われる太宰後室定高(さだか)を初役で務める。「いつかはやってみたいと思っていた役。大変ありがたいです」と話した。

敵対する家の子供同士が恋に落ち、悲劇につながる物語。演じる母親役は坂東玉三郎に教わるとし、すでに役の精神的な部分や心理描写などについて2時間ほど話を聞いたという。時蔵は「2つほど宿題も出してくださいました。初役ですので、教えてくださったことをもとに務めたい」と話した。

再整備事業のため、10月末で閉場する初代国立劇場の最後を飾る演目になる。通し上演も96年以来となる。時蔵は「この先いつできるか分からないような狂言ですので、大事に務めたい。9、10月に『妹背山-』ができるのは大変有意義だと思います」と話した。