小児がんへの理解を深めてもらうためのイベント「ゴールドリボンナイター」が9月2日に東京・神宮球場の「ヤクルト×阪神」で行われる。9月の「小児がん啓発月間」に合わせた開催で、小児がんの子供のと家族計50人を招待する。主催のヤクルト球団に協賛する、認定NPO法人キャンサーネットジャパン(CNJ)の理事を務めるフリーアナウンサー中井美穂(58)に話を聞いた。【聞き手=小谷野俊哉】

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「昨年は巨人戦で実施しまして、ヤクルト球団さんがやっているナイターで『ゴールドリボンナイター』という冠をつけていただきました。今年は今週末の9月2日、阪神戦です。私が理事をしているキャンサーネットジャパンは、小児がんの正しい情報を伝えるゴールドリボンの活動をしています。いろいろな団体がゴールドリボン活動をやっているんですけど、9月が小児がんの啓発月間で、啓発カラーがゴールドなんです。私たちの団体は全てのがんについてのいろいろな情報を扱うんですけど、普段は小児がんとか病院に関係のない人たちに、どうやったら知ってもらえるんだろうかということで、スポーツの力を借りようということになりました。ヤクルト球団さんと縁がありまして、球団としても選手に社会貢献活動をもっと根付かせたいと協力していただけました」

昨年9月13日に行われた「ゴールドリボンナイター」では、優勝と3冠王を目指して快進撃中だった村上宗隆内野手(22)が54、55号のホームランを打って、大きなスポットライトを浴びた。

「その時にCNJのゴールドリボンのリストバンドをヤクルト球団さんが作ってくださって、選手全員がつけて試合に臨んでくれたんですね。村上選手が2本打った時も、他の選手も全員リストバンドをしてくれていました。今年も、小児がんの経験者であるサバイバーの子どもたちとそのご家族を10組くらい招待します。あとは現在闘病しているとか、サバイバーの子供たちに始球式や花束贈呈をしてもらいます。昨年は、選手の使ったものにサインを入れたものをオークションにかけて、集まったお金を全部小児がんの啓発活動のためにCNJに寄付してくださいました」

個人、法人から寄付されたお金を有効に使い、ゴールドリボンの和を広げる。フジテレビアナウンサー時代は「プロ野球ニュース」のキャスターとしても活躍した中井は、9月2日の「ヤクルト×巨人」では現場の広報的な役目も担う。

「球場の中のこととか、記者の方たちとのこととか、ちょっとは知ってますからね。今年は阪神が優勝に絡んで盛り上がっています。阪神ファンの方、ヤクルトファンの方だけじゃなく、普通に野球の試合を見に来ている方たちに、たまたまゴールドリボン啓発活動中であったということで、ちょっとでも小児がんはゴールドリボンなんだって分かってもらえれば。選手たちがつけるのと同じゴールドリストバンドを、先着で3000名様に配らせていただくので、お土産にしていただければいいなと思います」

肺がん、胃がん、大腸がん…。いろいろな種類のがんがあるが、小児がんについて詳しく知る機会は少ない。

「小児がんって、皆さんあまり意識してないですよね。大人のがんと違って、小児がんは数が非常に少ないということと、あと『小児がん』というがんはないんですよね。小児がんという総称なので。小児脳腫瘍とか小児白血病とかそういうものの総称だからあんまりピンとこない。胃がんですとか、大腸がんですとか、専門医がいるわけではなくて、全部小児科の先生が診ていくわけですから。小児科の先生の数も非常に少なくて忙しいし、薬も大人に比べればどんどん出てくるわけではないんです。でも、今は診断方法も新しいものを取り入れるようになってきて、早くに診断がつくと早く治療スタートすることができる。だけど、今度は、その診断をするのにお金がかかる、保険が使えないということもありまして。私たちキャンサーネットジャパンは、小児がんの中で最も多くの子供たちが命を落とす脳腫瘍の子供たちを支援するため、適切な治療へ導くために必要な遺伝子検査費用への寄付を募っています」

(続く)

◆中井美穂(なかい・みほ)1965年(昭40)3月11日、東京都出身。87年に日大芸術学部を卒業後、フジテレビにアナウンサーとして入社。88年に「プロ野球ニュース」土・日曜のメインキャスター。89年に連続ドラマ「同・級・生」にレギュラー出演。95年に当時ヤクルト在籍中だった、野球評論家古田敦也氏(58)と結婚し、フリーに。97年のアテネ大会から22年のオレゴン大会まで、13大会にわたりTBS「世界陸上」中継のメインキャスターを務める。22年に日本陸上競技連盟から特別表彰。13年から読売演劇大賞の選考委員を務める。現在はTOKYO MX「宝塚カフェブレイク」MCなど。血液型O。