小児がんへの理解を深めてもらうためのイベント「ゴールドリボンナイター」が9月2日に東京・神宮球場の「ヤクルト×阪神」で行われる。

9月の「小児がん啓発月間」に合わせた開催で、小児がんの子供のと家族計50人を招待する。主催のヤクルト球団に協賛するのは認定NPO法人キャンサーネットジャパン(CNJ)。CNJ理事を務めるフリーアナウンサー中井美穂(58)は、97年のアテネ大会から22年オレゴン大会まで13大会連続でTBS「世界陸上」のメインキャスターを務めた。【聞き手=小谷野俊哉】

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今月19日から27日まで、ハンガリーの首都ブダペストで開催された「世界陸上2023」。中井さんは視聴者として連日、テレビで観戦した。

「テレビでずっと見るのは初めての経験で、すごくおもしろいなと思いました。選手になじみがあるので、この選手まだ頑張ってるんだなとか、新しい選手が出てきたなとか、いろいろ考えながら見ています。でもやっぱり陸上競技って、単純におもしろいですよね。フィールドとトラックの競技が同時に行われるので、実際に現場に見に行っても、座る場所の関係で全く見られない競技もあります。テレビだと、そのあたりを全部整理して良いとこ取りをしてくれるので。解説の方も皆さん、日本代表選手として取材させていただいてた方たちがいらっしゃいます。いろいろな考えの違いがあるんだと思いながら見ています」

長年、キャスターとして俳優織田裕二(55)とコンビを組んだ。熱い織田裕二の不在に、ネットでは“織田裕二ロス”も話題になっている。

「やっぱり、それは寂しいなと思います。でも、寂しいけど主役は選手ですから。大会自体のおもしろさとか、今まで培ってきたTBSのノウハウで競技をどう見せるかということは、やっぱりすごくいいなと思います。ルールも分かりやすく書いてある。分かりにくい用語とかも、瞬時に解説が入ったりして、工夫してるなと思います。カメラの進歩もありますよね。意外なところからのアングルとか、日本人選手に関しては手厚く映像を撮れていますね。キャスター時代は、始まる前に何回も勉強会をしました。競技数が多いし、国もたくさんあって、選手のバックボーンもそれぞれ異なるので。勉強会をすることも、楽しかったですね。スタッフ同士の結束も固くなりますし、あらゆる意味でいい時間を『世界陸上』と過ごさせてもらいました」

「世界陸上」が開催されたハンガリーと日本の時差は7時間。放送は深夜、明け方までに及んだ。

「ヨーロッパなのでテレビで深夜、朝方まで起きてるっていうことが久しぶりだったんで、ああこういう感じだったんだと思いましたね。キャスターの自分たちは、途中からは現地に行ってしまいましたので、そうなると中継をやるだけしかないわけです。日本で見てくださってた方々って、こんな気持ちで朝まで起きていて見てくださったんだなって。自分がそれをやって、途中で寝ようと思うんですけど、やっぱり知っている選手が出てくるし、なんか寝られられませんでしたね」

翌日の仕事があるため、朝5時過ぎまで見ることはなかったが、録画して臨場感を楽しんだ。

「やっぱりライブは、ライブですよね。結果を知ってから見る、あるいは結果を見ないようにシャットアウトしながら見てもいいんですけど、やっぱりドキドキ感が全然違います。それと10日間だけだったので、そこだけ夏の思い出になるので、私はなるべく生で見たいと思ってました。TBSの放送時間も、どこまでが前日の録画部分のダイジェストで、どこからがライブになるとはっきりしていたので、ライブのところをメインに見ました。でも、予選からどういう投てきとか、レースをして決勝に残ってきたのかというのは、同じ時間を通じて見ているとより気持ちが乗ってきましたね。選手の乗ったカートが接触したりとか、予期せぬアクシデントもありました。それも含めてドラマだったりもするわけですから、見逃せませんでした」(続く)

◆中井美穂(なかい・みほ)1965年(昭40)3月11日、東京都出身。87年に日大芸術学部を卒業後、フジテレビにアナウンサーとして入社。88年に「プロ野球ニュース」土・日曜のメインキャスター。89年に連続ドラマ「同・級・生」にレギュラー出演。95年に当時ヤクルト在籍中だった、野球評論家古田敦也氏(58)と結婚し、フリーに。97年のアテネ大会から22年のオレゴン大会まで、13大会にわたりTBS「世界陸上」中継のメインキャスターを務める。22年に日本陸上競技連盟から特別表彰。13年から読売演劇大賞の選考委員を務める。現在はTOKYO MX「宝塚カフェブレイク」MCなど。血液型O。