女優若村麻由美(56)主演のフジテレビ系連続ドラマ「この素晴らしき世界」(木曜午後10時)の最終回(第9話)が、14日に放送される。

若村ら主要キャストがこのほど、約3カ月に及ぶ撮影を無事に終えた。最後は物語のクライマックスで、主要人物がそろうシーンの撮影となった。全てのシーンを撮り終えると、監督から「ただいまのシーンをもちまして『この素晴らしき世界』オールアップです!」と声が上がり、現場は大きな拍手と安堵(あんど)に包まれた。芸能プロダクション・曼珠沙華(まんじゅしゃげ)の社長を務めた木村佳乃(47)は「温かい現場に明るいスタッフの方ばかりで楽しく過ごさせていただきました!」と笑顔で感謝を述べた。

妙子がなりすましていた若菜絹代の夫・夏雄を演じた沢村一樹(56)は「麻由美ちゃんとせりふのやりとりをするのは初めてだったのですがとってもすてきでした。一緒に仕事ができてよかったです」と、ねぎらった。そして、若村があいさつをしようとすると、夫役を務めたマキタスポーツ(53)が大きな花束を持ってサプライズ登場! 一足先に撮影を終えていたマキタスポーツの登場とあって若村は驚きの表情を見せた。だが最後のシーンは妙子ではなく若菜のいでたちでの撮影だったため、マキタスポーツは「あれ、(自分の妻の)妙子じゃない!」と苦笑い。すると「若菜の夫は僕なんで」と沢村も寸劇に加わった。なりすまし&一人二役という今作だからこその“夫対決”が最後まで繰り広げられ、涙と笑いに包まれたクランクアップとなった。

14日に最終回が放送される。妙子を中心とした仲間たちの計画の行方や、もう1人の“Mr. Summer time”の正体など、目が離せない。そして来週21日は最終回から1年後のストーリーを描く“特別編”の放送も決定した。

◆クランクアップコメント

▼若村麻由美 伝えたいことは山ほどあるのですが…まずは、突然決まって現場に来た私を温かく受け入れてくださってありがとうございました。勇気だけでここに来て、今日のこの瞬間を迎えるために毎日目の前のことだけを考えてやってきました。こんな未熟者でダメダメな私を最後まで支えてくださって本当にありがとうございます!

第1話と最終話を同じ日に撮るという撮影方法は初めてで大変な部分はあったのですが、毎日現場に来ることを楽しみにしていられたのはスタッフの皆さまのおかげです。撮影中、2人の夫にはニコニコスマイルで癒やされすごく支えられましたし、佳乃さんからはクランクイン前に励ましの言葉をいただいて本当にうれしかったです。

そして、この若菜絹代を演じる際に付けるカツラは鈴木京香さんのために作られたものです。私にとってはこれをバトンのような気持ちで受け継ぎ、京香さんも一緒にゴールしていただいた気持ちでいます。皆さんに支えられながら完走できました。本当に、本当にありがとうございました!

▼木村佳乃 皆さん本当にお疲れさまでした! すごく温かい現場に明るいスタッフの方ばかりで楽しく3カ月間過ごさせていただきました! 心配性なのでフライングして予定よりも早く現場に入ってしまうことが多かったのですが、どんなに早く入ってもスタッフさんが必ず笑顔で出迎えてくれて本当にうれしかったです。私も麻由美さんとの共演は初めてだったのですが、麻由美さんにこの作品に参加していただけたことで無事撮影することができました。勇気に敬服いたします、本当にありがとうございました!

▼マキタスポーツ 本当に良き共演者に恵まれました。特に麻由美さんの妙子とはリアルなやりとりができて、本当に良いお芝居ができたと自負しております。普段は自分の番組あまり見られないのですが、このドラマは毎週自分のシーンをすごく楽しんで見ています。

微妙なさじ加減や心の機微を妙子と作れてきたのかなと思っています。少しでも作品に貢献できればと思ってやってきましたが、皆さまのおかげで楽しく撮影できました。ありがとうございました!

▼沢村一樹 こうやってみんなで集まるシーンで終えて、ちゃんとお疲れさまが言えてよかったです。夏の暑い現場だったので大変なことは多かったのですが、スタッフの皆さんが明るいというのはすごく助かりました。暑い中でも皆さんが元気というだけで僕らの救いになりました、ありがとうございます!

今作は、平凡な生活を送る“主婦”浜岡妙子が、ひょんなことから芸能界で活躍する“大女優”若菜絹代になりすましながら二重生活をする“なりすましコメディー”で、完全オリジナル脚本となる。若村が普段はパートとして働く主婦と大物女優という正反対な役柄を同時進行で演じる。

当初は鈴木京香(55)が主演予定だったが、5月9日の撮影初日に体調不良を訴え降板。同18日は、若村の代役主演が同局から発表されていた。