過去にネット上で殺人事件の犯人だと書き込まれ、長年に渡り誹謗(ひぼう)中傷を受けた経験を持つタレントのスマイリーキクチ(51)が9日、自身のX(旧ツイッター)を更新。

「週刊文春」が報じたダウンタウン松本人志(60)による一般女性への性的行為強要疑惑をめぐる“ネットリンチ”に思いをつづった。

キクチは、活動休止を発表した松本の記事を貼り付け、「情報化社会でユーザーが1番求めているのは真実より叩くネタ。わざわざお金を払ってまで欲している。その情報がどれだけ有益なのか?5年後10年後にどれだけ役に立つのか?」と、一連の報道に言及。SNS上では松本あるいは性被害を告発した女性らに対するバッシングも起きており、「私刑は娯楽の一種なんだ。ネットリンチは残酷ショー。何の証拠もないのに“コイツは悪人”と決めつけた人間ほど恐ろしいものはない」とつづった。

また、松本に対する批判に関しては「性暴力の問題より政党や万博を俎上に載せて糾弾しているように思える」とも指摘。「今は『被害に遭ったvs事実無根』という状況下。真相もわからないのに女性や芸人を一方的に責めるのはフェアーじゃない。今わかるのは憶測で侮辱や誹謗中傷してる人と関係先に過度なクレームを入れてる人がアウト」とし、「情報から離れよう」と呼びかけた。

松本をめぐっては、昨年12月27日発売の「週刊文春」が15年の一般女性への性的行為強要疑惑を報じたが、所属吉本興業は同日、報道を完全否定し法的措置を検討していくなどとしていた。今月8日、吉本は松本の活動休止を発表。松本から「まずはさまざまな記事と対峙して、裁判に注力したい」旨の申入れがあり、「当面の間活動を休止したい旨の強い意志が示された」などとした。