歌手のまるり(27)が、女子サッカーなでしこリーグ公式テーマソング「brave」(発売中)と「春色」(今月10日発売)を立て続けにリリースした。このほど日刊スポーツの取材に応じ、2つの「応援ソング」に込めた思いを明かした。

“なでしこ”の花言葉「brave」をタイトルに据え、テーマソングとして書き下ろした同曲。疾走感あるパワフルなエールソングで「音楽で皆さんの背中を押せるというか、このような形で携われて貴重な体験でした」と喜んだ。

至近距離で女子サッカーの試合を観戦したといい「すごい迫力で本当にかっこよかった。ボールが近くまで飛んできて拾いそうになっちゃって、『触っちゃダメか』って」と笑顔。「選手の皆さんはもちろん応援席の皆さんの姿にも感動して。私もそのチームの一員だと勝手に思っているので、この曲を聴いて私からのエールを受け取ってほしいです」と語った。

3月23日の「スフィーダ世田谷FC-ASハリマアルビオン」戦のハーフタイムショーで同曲を初披露。発売楽曲で作曲を手がけたのは初だったといい「いつも以上にリリースがドキドキで。グラウンドで歌わせていただいた時、ぴったりの曲が書けたってようやく思えました」と話した。

同試合のキックインセレモニーにも登場。事前にボールを購入し、公園などでキックの練習に励んだ。しかし、本番はうまくボールが転がらず「当日ぎりぎりまでマネジャーさんと練習してたんですけど…。悔いの残る一蹴りでしたね」と苦笑いした。

一方「春色」は、別れと出会いの春をテーマに新たな一歩を導く応援ソング。ZIP-FMと金城学院大の応援ソングプロジェクトの一環で、学生らにインタビューを重ね制作した。「ご自身の成長や夢について、等身大でいろいろお話ししてくださったのがすごくうれしくて。絶対いい曲書きますねって約束させてもらいました」。

自身の“春”の思い出については「短大に1年間行って、2年になる4月に(歌手になるため)上京したんです。オーディション全部落ちてて、1年生のうちに受からなかったら就活するって時に『うちに入りませんか』と言ってもらえて、行くしかないって」。19歳で家族や親友との別れを経験し「1人がとにかく嫌いで、すごいホームシックでしたね。もう8年くらいになるなんて」とほほ笑んだ。

ソロ歌手として始動し、3度目の春。2つの異なる「応援ソング」でたくさんの人の背中を押す。「『まるり』っていう歌手がいるんだよって、世の中にしっかりと伝えていく1年にしたいです」と笑顔。「得意分野じゃないからやめようとかそういう気持ちは捨てる。逃げずに挑戦する年にします!」と宣言した。【玉利朱音】

◆まるり 1997年(平9)3月4日、福岡県生まれ。幼少期から高校3年まで合唱団に所属。18年から男女デュオ「まるりとりゅうが」として活動。22年4月にソロ歌手として始動し、同8月「ホントの私」でメジャーデビュー。