森田望智(29)が「ナイトフラワー」(内田英治監督)で、最優秀助演女優賞を初受賞した。スピーチの中で、ともに最優秀賞を競った「TOKYOタクシー」の蒼井優(40)が18年に「彼女がその名を知らない鳥たち」で最優秀主演女優賞を初受賞した姿をテレビで見て、踏みとどまったと明かし「諦めなくて、ありがとうと、あの時の自分に言ってあげたい」と感無量の思いを口にした。

森田は「ありがとうございます。ええっと…信じられない気持ちで、ええっと…そうですね」と、喜びのあまり、最初は言葉がなかなか出なかった。そして「個人的な話になってしまうんですけど…大学生の頃に、本当にオーディションが受からず、仕事がなく、みんなが就職活動していく年で、私もそろそろ今年でお芝居を辞めた方が良いのかなと思っていた」と振り返った。

その上で「ちょうどその年、日本アカデミー賞で、蒼井優さんが賞を取っていらして。壇上で『映画って本当に良い物で、素敵なものだから、ぜひ映画館に見に行ってください』とい言うのを画面越しに見ていて」と、蒼井のスピーチに心動かされたと吐露。「絶対に行けないけど行きたいなな、もうちょっと頑張ってみようかなと背中を押された1人でした。隣で蒼井さんがいたのも信じられない」と蒼井に感謝した。

受賞対象作「ナイトフラワー」は、優秀監督賞を受賞した内田英治監督(55)が原案・脚本も手がけ、21年の日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞作「ミッドナイトスワン」の脚本執筆時に着想した「真夜中シリーズ」第2弾と位置付けた作品。優秀主演女優賞受賞の北川景子(39)が、借金取りに追われて東京へ逃げ、2人の子供の夢をかなえるためにドラッグの売人になることを決意するシングルマザー永島夏希を、森田は夏希のボディーガード役を買ってでる、心に深い孤独を抱える格闘家・芳井多摩恵を演じた。森田は「『猫パンチで目まいがした』と最初の練習で言った内田さんが信じてくれ、光を与えてくれた。隣で景子さんが光を分けて下さった。全てのチームのおかげで素敵な景色を見させていただいた」と感謝した。

そして「どこかテレビ越しで、お芝居をめげそうな人がいたら、少し背中を押せる、そんな日になったらいいなと思います」と、かつての自身と同じように俳優業で壁にぶつかっているであろう人々に呼びかけた。降壇時には、トロフィーを両手に抱えてダッシュし「すごーい!」と満面の笑みを浮かべた。